医学界に「窓の外に蹄の音が聞こえたら、シマウマと思わず馬と思え」という有名なアフォリズムがあります。これは診断をする時に、可能性として、まずは頻度の高い普通の病気から考えなさいという意味で、経験の少ない若い医師に対するアフォリズムと考えられます。多くの医学書を読んでいても経験の少ない若い医師は、沢山の可能性のある疾患を並列して考え、教科書の記述が印象的だった特殊な疾患に引きずられる傾向が強いため、非常に的を得た言葉と言えるでしょう。「一般外来で発熱の患者を見たら、結核や膠原病ではなくまずは風邪を