ブログ記事668件
翌日、瑞樹はちゃんと来た。「昨日は、ご迷惑をおかけいたしました。中西さんが来たら、何て言えばよいのでしょうか?」「中西さんは、もう来ないと思いますよ。私も気をつけているから、心配しないでください。」瑞樹は、多少ぎこちなかったけど、仕事は無事に終えた。アルバイト代を渡すとき、瑞樹の顔を見たら、照れくさそうにしていた。抒情文芸選外佳作、名前だけ掲載された作品です。絵はこのためにクリスタで描いています。抒情文芸には、詩、小説、短歌、俳句を投稿して、そちらも入選
夜、無料通話アプリで連絡した。『落ち着きましたか?お店はいつ来てもいいですよ。』『今日は、本当にご迷惑をおかけしました。私、お店続けていいのでしょうか?』『大丈夫ですよ、人手も足りませんし。』『店長さんと会わなかったら、私もっと落ち込んでました。偶然とはいえ、ありがとうございます。』うっ、偶然じゃないんだが。気が利かないなあ、あの時間、いつもなら僕は、お店にいるのに。抒情文芸選外佳作、名前だけ掲載された作品です。絵はこのためにクリスタで描いています。抒情文芸
「瑞樹さん、あなたが悪いんじゃないんだからね。中西さんのことは心配しなくていい。店にはもう来させないから。」涙が乾くまで待って、瑞樹の家の近くまで送って行った。知らぬ人が見たら、女の子を泣かすようなことをした、おじさんに思われるだろうな。抒情文芸選外佳作、名前だけ掲載された作品です。絵はこのためにクリスタで描いています。抒情文芸には、詩、小説、短歌、俳句を投稿して、そちらも入選しています。本も二冊出しています。下の方に紹介があります、よろしかったらお読みください。
「ホテルで撮りたいって言うから、断ったんです。君の一番美しいところを、撮りたいんだって言うんです。店長ごめんなさい。私ドジだから。」あとは言わなくても分かる。どうやって慰めたらいいんだろう。瑞樹は、そこまで予測できなかったんだ。だけど、僕も撮影を了解したから、責任を感じる。抒情文芸選外佳作、名前だけ掲載された作品です。絵はこのためにクリスタで描いています。抒情文芸には、詩、小説、短歌、俳句を投稿して、そちらも入選しています。本も二冊出しています。下の方に紹介があります、よ
小柄な瑞樹が、抱きついてきた。よけいまずいな。未成年を口説いて泣かしている、さらに怪しいおじさんだ。瑞樹の頭の向こうに、繁華街が見える。中西さんと、目が合ったと思ったら、背を向けて街の中へ消えて行った。だいたいのことは察知した。抒情文芸選外佳作、名前だけ掲載された作品です。絵はこのためにクリスタで描いています。抒情文芸には、詩、小説、短歌、俳句を投稿して、そちらも入選しています。本も二冊出しています。下の方に紹介があります、よろしかったらお読みください。以前書いた私
「瑞樹、瑞樹さん!」声をかけてしまった。声をかけてよかったのだろうか?「店長さん。」瑞樹は、そのまま泣き始めてしまった。まずいな、人が見たら、未成年を泣かしている変なおじさんだ。抒情文芸選外佳作、名前だけ掲載された作品です。絵はこのためにクリスタで描いています。抒情文芸には、詩、小説、短歌、俳句を投稿して、そちらも入選しています。本も二冊出しています。下の方に紹介があります、よろしかったらお読みください。以前書いた私の絵本、なんとサラ・オレインさんが番組の
公園の先には繁華街がある、まさかそっちじゃないだろうな。あそこは、人通りも多いし、大人の遊び場だ。というか、あそこ、早歩きで来るのって、瑞樹じゃないか。その奥の繁華街に通ずる道にいるのは、あれは中西さん。瑞樹は、小走りにこっちへ向かって来る。泣きべそ、かいているじゃないか。抒情文芸選外佳作、名前だけ掲載された作品です。絵はこのためにクリスタで描いています。抒情文芸には、詩、小説、短歌、俳句を投稿して、そちらも入選しています。本も二冊出しています。下の方に紹介が
心配し過ぎたか。瑞樹のバイト時間は5時からだ。ここから家に帰るとすると、三時ごろに撮影は終わりになる予定だ。どこか喫茶店にでも入っていくか。それも中途半端だ、自販機で飲み物を買ってバス停のベンチに座った。少し時間をつぶして、また公園の見えるところまで戻った。あれ?二人がいない。場所を変えたのかな?道路を渡り、少し公園の入り口の方へ行ってみた。いないなあ。この辺にいるのだろうけど。抒情文芸選外佳作、名前だけ掲載された作品です。絵はこのためにクリスタで描いています。抒情文芸に
翌日、店にお休みの看板を下げ、公園に向かった。一応保護者代わりだ。ストーカーではないぞ、そう自分に言い聞かせた。道路を隔て、スマホをいじるふりをして、公園の中をうかがった。ああ、いたいた。黄色のTシャツに、白いスカート、髪は短めのツインテール。どうみても、ジュニア・アイドルの撮影風景だ。頼まれたポーズをこなしているが、ぎこちない。そこが素人らしい、良い雰囲気を出している。抒情文芸選外佳作、名前だけ掲載された作品です。絵はこのためにクリスタで描いています。抒情文芸には
「お店には、遅れないように来ます。」「一応気をつけてね。」言い方変かな?いくら人が良くても、男だからなあ。一時に公園で会って、その辺で撮影するらしい。あそこは平日の昼だと、あまり人はいない。繁華街の外れだ。それでも心配だな、瑞樹は人がいい。気が利かないのは、人の裏を見ることができないからだ。抒情文芸選外佳作、名前だけ掲載された作品です。絵はこのためにクリスタで描いています。抒情文芸には、詩、小説、短歌、俳句を投稿して、そちらも入選しています。本も二冊出しています。下の方
「明日、モデルさんやります。」「えっ?」「お客さんの中西さんが、御園公園で撮影したいって言うのですよ。」中西さん、四十代かな。体育会系で、いい親父さんみたいな人だ。カフエに来るたび、瑞樹と話している。抒情文芸選外佳作、名前だけ掲載された作品です。絵はこのためにクリスタで描いています。抒情文芸には、詩、小説、短歌、俳句を投稿して、そちらも入選しています。本も二冊出しています。下の方に紹介があります、よろしかったらお読みください。以前書いた私の絵本、なんとサラ・オレイ
昭和の子か、言われてみればそうだな。自分も、昭和のギリギリ生まれだ。でも年配の人の言う昭和って、モノクロ映画のイメージだ。青春歌謡に、出てきそうな感じなんだろう。「みっちゃん、今度モデルさんになってくれるかなあ。」瑞樹目当てで来るのは良いが、それだとなんか別の路線になりかねない。それが心配だが、瑞樹には、変な誘いはなさそうだ。抒情文芸選外佳作、名前だけ掲載された作品です。絵はこのためにクリスタで描いています。抒情文芸には、詩、小説、短歌、俳句を投稿して、そちらも入選してい
こうしてしばらくは、多少の失敗はあったものの、平穏?な日が続いた。瑞樹は、案外お客さんに受けが良かった。若い人というよりは、中高年のお客さんたちにだ。そのうち、お客さんの中には、瑞樹と一緒に、写真を撮る人も出てきた。「なんか、うちの娘みたいだよ。」「昭和の雰囲気だねえ。クラス・メイトにもあなたみたいな子がいたよ。」抒情文芸選外佳作、名前だけ掲載された作品です。絵はこのためにクリスタで描いています。抒情文芸には、詩、小説、短歌、俳句を投稿して、そちらも入選してい
その日は、無難に過ごすことができた。「ご苦労様でした。ちゃんと終えることができましたね。これ、今日のアルバイト代。」「ありがとうございます。うわーい。」うわーいは余計だが、反応が素直なのは、良いのかもしれない。抒情文芸選外佳作、名前だけ掲載された作品です。絵はこのためにクリスタで描いています。抒情文芸には、詩、小説、短歌、俳句を投稿して、そちらも入選しています。本も二冊出しています。下の方に紹介があります、よろしかったらお読みください。以前書いた私
お客さんが来た。「いらっしゃいませ。お一人様ですか?」瑞樹は客を席まで案内した。注文を取り、カウンターに来た。「ホット・コーヒー一つ、お願いします。」今日は卒にこなしている。カウンターに、コーヒーを出した。瑞樹はこちらを見ると、にこっとした。えへ』か『うふ』か、声には出さないが、そんな声が出ていそうな顔だ。女子生徒が、先生に課題を出すとき、私良い子でしょっ?と言いたげな顔をする、それと同じだ。瑞樹は、コーヒーを客の元に届けた。まあ合格だな。抒情文芸選外佳作、名
「店長、私どうでしたか?」「ああ、いいんじゃないかな。」さすがに、授業前の中学生みたいだ、とは言えない。開店時間になった。小さな店だし、そんなに儲かってもいない。でもそれでいいと、自分は思っている。会社と違って、誰かに支配されるわけじゃない。それがすごく貴重だと感じているのだ。抒情文芸選外佳作、名前だけ掲載された作品です。絵はこのためにクリスタで描いています。抒情文芸には、詩、小説、短歌、俳句を投稿して、そちらも入選しています。本も二冊出しています。下の方に紹介が
翌日、定時の三十分前に瑞樹は来た。「ずいぶん早く来たね。」「昨日失敗したから、始まる前に、おさらいしようと思ったのです。」瑞樹は、マニュアルを手にして、ぶつぶつ言いながら店内を回っている。「いらっしゃいませ、お飲み物は何にいたしますか?アイス・コーヒーですね、かしこまりました。で、おじぎをして、カウンターへ行って、、。」お客がいなくて良かった。どうみても課題発表する前の、中学生の練習風景だ。抒情文芸選外佳作、名前だけ掲載された作品です。絵はこのためにクリスタで描いています。
しばらくは、気を遣ってあげなくては。夜寝る前に瑞樹に無料通話した。『今日はお疲れさまでした。初日で、疲れたことでしょうね。明日もお願いしますね。』『ありがとうございます!これで安心して寝られます。』寝床で、吹き出しそうになった。僕も早く寝るとするか。抒情文芸選外佳作、名前だけ掲載された作品です。絵はこのためにクリスタで描いています。抒情文芸には、詩、小説、短歌、俳句を投稿して、そちらも入選しています。本も二冊出しています。下の方に紹介があります、よろしか
「あの、こんなにお金、もらっていいのでしょうか?」「ちゃんとした労働対価だよ。」「明日も来ていいでしょうか?」「ええ、お願いしますよ。」抒情文芸選外佳作、名前だけ掲載された作品です。絵はこのためにクリスタで描いています。抒情文芸には、詩、小説、短歌、俳句を投稿して、そちらも入選しています。本も二冊出しています。下の方に紹介があります、よろしかったらお読みください。以前書いた私の絵本、なんとサラ・オレインさんが番組の中で紹介・朗読してくださいました。H
瑞樹は、授業中答えられないと、話せなくなってしまう子だったらしい。目の前の瑞樹は、怒られてしょげている、女子生徒のような顔をしている。「私、ドジっ子なんですよね。」「そんなことないよ。」なんか保護したくなる感じだ。その日は、なんとかアルバイトを終えた。抒情文芸選外佳作、名前だけ掲載された作品です。絵はこのためにクリスタで描いています。抒情文芸には、詩、小説、短歌、俳句を投稿して、そちらも入選しています。本も二冊出しています。下の方に紹介があります、よろ
「私、失敗してしまいました、すみませんでした。」「全然、失敗じゃないよ。慣れてくれば大丈夫。お客さんも気にしていないよ。だから瑞樹さんも気にしなくていいんだよ。」瑞樹は、赤くなりもじもじしている。「私、いつもこうなんですよ。緊張すると、うまく言葉が、話せなくなって。」抒情文芸選外佳作、名前だけ掲載された作品です。絵はこのためにクリスタで描いています。抒情文芸には、詩、小説、短歌、俳句を投稿して、そちらも入選しています。本も二冊出しています。下の方に紹介があ
以前勤めていた子は、そういうところは、卒がなかった。美人で巨乳で、一時その子目当ての客もいた。夜の接客でもしていたような、感じだった。瑞樹は胸は無い、ほぼぺったんこだ。Tシャツを着て、後ろで短い髪をツインにして結んでいると、まるで中学生だ。抒情文芸選外佳作、名前だけ掲載された作品です。絵はこのためにクリスタで描いています。抒情文芸には、詩、小説、短歌、俳句を投稿して、そちらも入選しています。本も二冊出しています。下の方に紹介があります、よろしかったらお読みくだ
思わずお客さんが、瑞樹を見た。そして、吹き出しそうな顔をする。「アイス・コーヒーを。」「はい、アイス・コーヒーお一つで、よろしいでしょうか。」「二杯は飲めないからねえ。」「あっ、そうですね。すみません、申し訳ございません。」周りのお客さんたち、プスっと笑い声をたてた。まあ、悪気じゃないし、お客さんにも許してもらえる範囲だろう。抒情文芸選外佳作、名前だけ掲載された作品です。絵はこのためにクリスタで描いています。抒情文芸には、詩、小説、短歌、俳句を投稿して、そち
悪い気はしない。でも、ほめ過ぎみたいな調子で言われると、果たして本気でそう思っているのだろうか、と思ってしまう。「いらっしゃいませえ、ご注文は?」高めの声、舌足らずに聞こえてしまう話し方が、中学生ぽい外見を、さらに強調させてしまう。アニメ声風だが、わざとではない。抒情文芸選外佳作、名前だけ掲載された作品です。絵はこのためにクリスタで描いています。抒情文芸には、詩、小説、短歌、俳句を投稿して、そちらも入選しています。本も二冊出しています。下の方に紹介があります、よ
女の子が、一人でジャンプする姿を想像してしまった。周りの冷たい視線をもろともせず、この笑顔なんだ。大変な子を雇ってしまったな。ともかく、それでもお店に出てもらわなくては。瑞樹用の、マニュアルを作った。「これが仕事の手順だよ。将来ケーキ屋さんで働くかもしれないから、多少は役に立つように作っておいたよ。」「うわー、すごい!あっという間に作っちゃうんですね。さすが店長さんですね。」抒情文芸選外佳作、名前だけ掲載された作品です。絵はこのためにクリスタで描いています。抒情
「店長さんのアイコン、可愛い♡、お子さんですか?」「いや、僕の子どもの頃の写真だが。」「うわあ、可愛い!」可愛いと言われる年じゃない。瑞樹とじっくり話すの初めてだから、戸惑う。「瑞樹さんのアイコン、ユニークだね。」「ありがとうございます!公園へ行った時、お空がきれいだったので、思わずジャンプして撮りました。」「お友達と行った時?」「いえ、一人で。」抒情文芸選外佳作、名前だけ掲載された作品です。絵はこのためにクリスタで描いています。抒情文芸には、詩
「連絡は、無料通話アプリでするから、ID教えてください。」一応女の子だから、嫌がれないように気を遣った。「うわあ、嬉しいです。店長さんと、お友達になれるんですね。」お友達に、なるつもりはないんだが。QRコードを読み取った。出てきたアイコンは、空を背景に瑞樹が、ジャンプしている画像だった。しばし、沈黙してしまった。次のバイトの子探す準備、やはりしておこうか。抒情文芸選外佳作、名前だけ掲載された作品です。絵はこのためにクリスタで描いています。抒情文芸には、
「ほら、こんな感じに撮れるんです。」画面には、木々の間にぽっかり青空が、浮かんでいる。「ねっ、お空に吸い込まれそうでしょ。」「そうですね。」これからしばらく、この調子に付き合うことになるのか、そう思うと不安になった。とりあえず、瑞樹の授業のスケジュールを聞いて、シフトを入れてみた。抒情文芸選外佳作、名前だけ掲載された作品です。絵はこのためにクリスタで描いています。抒情文芸には、詩、小説、短歌、俳句を投稿して、そちらも入選しています。本も二冊出しています
「空、ですか?」「はい、こうしてセルフタイマーにして、地面に置いて撮るのです。写真を見ていると、吸い込まれちゃいそうになりますよ。」瑞樹はそういうと、敷石の上にカメラを置いた。抒情文芸選外佳作、名前だけ掲載された作品です。絵はこのためにクリスタで描いています。抒情文芸には、詩、小説、短歌、俳句を投稿して、そちらも入選しています。本も二冊出しています。下の方に紹介があります、よろしかったらお読みください。以前書いた私の絵本、なんとサラ・オレインさんが番組
瑞樹は、写真を撮るのが好きな子だ。お茶をしに来ては、庭で花やら草木を撮影していった。カメラは、安物の一眼のコンパクト。「写真、好きなのですか?」「はい、お花とかワンちゃんとか、空を撮るのが好きなんです。」抒情文芸選外佳作、名前だけ掲載された作品です。絵はこのためにクリスタで描いています。抒情文芸には、詩、小説、短歌、俳句を投稿して、そちらも入選しています。本も二冊出しています。下の方に紹介があります、よろしかったらお読みください。以前書いた私の絵本