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今でもあのときどうしてそんな行動をとったのかはわからないのだけれど、僕はそのまま彼女を放っておくことができず、暗証番号を押してアパート内部へと通じるドアを開けた。彼女はおずおずと僕の後ろについてきた。裸足の彼女が足を踏み出すたびにひたり、ひたりと音がした。幸いなことに2階の僕の部屋にたどり着くまで誰ともすれ違わなかった。自分の部屋の前まで来ると、僕は鍵を開け、彼女を中に招き入れた。狭い玄関のたたきのところで彼女に待つように身振りで示し、雑巾をお湯で濡らして彼女に渡した。戸惑う彼女に足を拭く