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採寸して腕を廻していると当然令宣の体躯のほうが大きいので嫌でも彼に抱き着くような形になってしまう。抱かれて帰宅した時のように男性に慣れていない十一娘は気持ちが落ち着かない。方や令宣は女性と二人だけの親密な時間を心から愉しむという初めての経験をしていた。仕事の事に係わるが彼女の建設的な発想には助けられるし、妻が難民を労るその気持ちが自分と同じ志である事が満足だった。するとそこへタイミングの悪い照影が茶を持って現れた。ぴたりと寄り添う二人の姿に照影が慌てた。「あ、あ・・光が眩しくて何も見
四柱推命では異性や恋愛を表す星があり、それを先天運で持っている方は、モテると言われています。例えば正財=妻の星偏財=愛人や彼女の星です。妾の星とも言われています。今風に言うと愛人ですが、四柱推命は歴史が深いので、妾と言う言葉がよく出てきますこれらの星を持っている男性が何故モテると言われているかと言うと、、優しい。気遣い屋さんでマメ。愛情の星なので家庭的。愛情表現をきちんとしてくれる。女性から見ると魅力的に映ります。優しいですからね安心感を与えてくれると言うか、彼氏や旦那様な
「今何時だ」執務室で令宣から尋ねられて萬大顕はのんびりと答えた。「もうすぐ申の刻で〜す」さっき聞いたばかりじゃないですかいとは口が裂けても言えない。分かっている。今日は奥様が仙綾閣にいらっしゃる日だ。帰りに仙綾閣に寄り奥様を連れて帰りたいのだ旦那様は。令宣は机の向こうでう〜んと背伸びをすると筆をパタリと置いた。「よしっ、今日はもう終わりにする」「じゃ馬車を出しますか?」「そうしてくれ…」萬大顕は素早く執務室を出た。萬大顕は令宣が屋敷から乗ってきた馬に主人の代わりに跨る
令宣が引き返すと彦行は安泰に支えてもらい庭に出て酔いを覚ましているところだった。令宣に気付くと近寄り頭を下げた。「徐殿、誤解しないで下さい。簡先生とは長い付き合いですから私も顔を出して祝わねばなりません」「家内は君の事を君子だと信じているから私も疑う事はない。だが君もくれぐれも家内の信頼に価するようにして欲しい」彦行はきっぱりとした表情になった。「徐殿が率直に仰ったので私も率直に申し上げます・・羅お嬢様が永平候爵夫人だと知る前、確かに私は彼女に想いを寄せていました。でもそれを知った今で
暗い雲間が切れ綺麗に澄み渡った水色の空に黄金色の陽が射す。木の葉の露に羽を洗った小鳥のさえずりが朝を知らせる。昨夜の嵐が嘘のように西跨院の寝室に清々しい朝が訪れた。慈しみあい眠る二人の瞼にも曙光が届く。先に目覚めたのは令宣で腕の中に眠っている妻の滑らかな頬に指先を滑らせていた。彼女の愛らしい寝顔を見るのが好きだ。幾度見ても見飽きる事がない。彼はお互いを分かち合った後の朝を迎える幸福感に浸りきっていた。傷も嫉妬も疑いもこの静けさと光の中に溶け込んで霞となって消えてしまったかのようだ
[朝・羅家]大旦那様が琥珀に聞く「どうだ!?」「まだです。まだ若旦那様が捜しておられます」皆一睡も出来なかったので憔悴仕切っていた。そこに恐れていた事態が起こった。取り次ぎの声が告げた。『永平候爵様がお見えです』皆が一斉に顔を見合わせる。琥珀と姥やが青くなった。「どうしましょう?」大旦那様は「どうすると言って、状況に応じて対応するしかない」と腹を括った様子で言った。令宣が入ってきた。「義父上、義母上」「おう令宣、日頃公務で忙しいのに今日はまたどうした?」大夫人が横から声
このお話は、登場人物の名前や年齢関係性や時系列など、実際とはあえて異なる部分があります。ーーーーーーーーーーーーーーー紗子さんがここまで不倫議員の不倫についてリークをするか否かで悩んでいた理由は自分の親の生い立ちが孫である自分にまで与えた影響から不倫議員のお子さんがこれから与えられるであろう精神的被害を気に病んでいたのだった。私「あの、紗子さん差し支えないようならもう少しそのお父さんのこと話してくださいますか?」
このお話は、登場人物の名前や年齢関係性や時系列など、実際とはあえて異なる部分があります。ーーーーーーーーーーーーーーー紗子さんはまだ中学生という多感な時期に祖父の死による相続争いをきっかけに実の母親から、祖父と実父の不倫話を詳細に聞かされることになった。そのことを紗子さんは昭和初期の遺恨が令和にまで遺っている。と表現していて実はそんな話は世の中にたくさんあるのかもしれないそう思った。紗子さん「私自身は
昨日、突然ダ〜からのメール「諸事情により8時ころまで家に帰れないから、寄っていい?」なになに何?諸事情ってなんだ?と思いつつも「いいよー👍」とだけ返信。お土産にもってきたかつやのカツ丼何だ何だ?と思いきや娘さんが2人め妊娠中で、娘の旦那が出張で居ないから、一人だと上の子の面倒みれなくて実家の家に昨日からかえってきておるとそして昨夜事件が起きた小さい子供が嫌いなダ〜の近くに2歳児(上の子)寄ってくる。それまでの煩さからイライラが募ってたダ〜は、長い脚👣でコ
このお話は、登場人物の名前や年齢関係性や時系列など、実際とはあえて異なる部分があります。ーーーーーーーーーーーーーーーチンパンジー議員の不倫の話などを知ったままこれを見て見ぬ振りするべきなのかリークするべきなのか悩んでいる紗子さんの話を聞いて私は安易にはこうした方がいいとは答えられなかった。制裁は与えたい。けれどこの手の話で打撃を得るのは本人だけではなく家族。周りもきっと懸念点はそこなのだろう。紗子さん
五娘を送り届けた後、馬車は更に徐家に向かって進む。十一娘は琥珀に命じた。「王家を見張らせて。何か動きがあればすぐに知らせて」「はい、奥様」十一娘は普段表に出ない琥珀が二姉に向かって話した事について尋ねた。「さっきは私の意図を察して味方してくれたの?」「察するなんておこがましいです。奥様は相手を見て臨機応変に対応されました。二娘様を敢えて挑発なさったんですね。奥様が二娘様を突き放す筈がありません」十一娘はにっこりと微笑んだ。「やっぱり琥珀は私の良き理解者だわ」その時、護衛の萬大顕
先祖で,本妻の他に愛人を養い,そして後に,本妻と同じ墓に葬るような,非常識なことをした人がいると,非常に強い悪因縁をつくることになり,子孫は,争いの絶えない家庭となる。肉親同士で非常に仲が悪くなる。また,失踪者が出たり,自殺者が出たり,家族間で殺害事件が起きることもある。小生が今までみてきたなかで,普通の感覚がない,ずれている,非常識,このような人は,だいたい不幸になっている。そして,いい亡くなり方はしていない。変わっていることは悪いことではないが,変に変わっている人は,だいたい
暖暖が誕生して一年が経過した。暖暖の成長を見るのは日々の楽しみである。親の私が言うのも何だけれど暖暖はとても賢い。片言がまたとても愛らしい。二姉が屋敷へ届けられた果物だといって珍しい南方の果物をくれた。芒果というものらしい。二姉は暖暖を大層気に入ってこうして度々水菓子を届けてくれる。そして3回に一度は自ら持参して暖暖と遊んで帰る。「二姉、度々気を遣わないで。手ぶらで来て」「ふん、徐家の敷居は高いから土産無しでは入れないわ」相変わらず憎まれ口は健在だ。二姉がくれた芒果を剥き
[秘密の調査]先日諄が再発した時、こっそり様子を見に来た諭に頼んだ事がある。「諭ちゃん、普段諄ちゃんが遊んでいるところはどこ?特に一人で行くようなところ」「分かりません・・諄が病になってからずっと喬姨娘が面倒を見てました。だから諄様に会えません」「諭ちゃん、ひとつ手伝ってくれない?」「何でしょう?」「この数日諄ちゃんがどこで遊んだか、気に留めてくれない?でもこの事は私達の秘密よ。他に知られては駄目。お母さんにもよ。・・約束してくれる?」「ん!」「はい、指切り!」・・・今日諭が
あっ!と思った時にはもう柄杓の水が人様の衣装の裾にかかった後だった。【叱られる!】売られ売られて下働きの下女としてこのお屋敷に奉公にはいったのが三日前。恐怖に駆られた梅香は桶を置くと身を縮めて這いつくばった。「も…申し訳ありません!」てっきり罵倒されるものだとばかり思っていた。「よい、何ともない。立ちなさい」落ち着いた声がしてその人はそのまま立ち去ってしまった。「旦那様〜」後から付き人らしき少年が荷物を持ってその主を追って行った。「あれが…旦那様」初めて見た…。梅香は
「この薬を使えば傷痕は残らないわ」十一娘が秦姨娘に薬の入った小瓶を手渡した。秦姨娘は恐縮していた「奥様、かすり傷ですので・・でもよく覚えていて下さいましたね」「秦姨娘が助けてくれなかったら怪我を負っていたのは私だったわ」「恐縮です。奥様の足のお怪我はいかがですか?」「もう痛くないわ」「あ、そういえば奥様が家事を司られますね。おめでとうございます。今回の事で奥様のご尽力は誰もが認めています。きっと皆が納得する事でしょう」「お陰さまで・・」そこに侍女の声が聞こえた「旦那様がお見えです」
夕刻、照影が令宣からの伝言を持って西跨院にやって来た。軍営で会議があり長引くので先に休むようにと。最近は旦那様も順調だと安心していたので十一娘は不意に不安に駆られた。なんだろう。これくらいで不安になるなんて…と自分でも変だと思いつつも何となく嫌な予感がするのだ。直感と言ってもいい。それでも夫の仕事に口を挟んではいけない分別はある。十一娘は会議中でも摘めるよう厨房から辛点心を多めに見繕って照影に持たせた。その夜遅く令宣が帰宅した。「旦那様お帰りなさいませ」「まだ休んで居なかった
文姨娘達は喬蓮房の部屋に飾り物を持ってご機嫌取りに行ったが散々な目にあった。「張家の絹は一級品です。私が家事を司っている限り、家の者に拙い品は身に付けさせられません、人様の笑い者になりますからね」「普段なら絶対耐えられない!」自分の部屋に戻ってきた文姨娘は怒りに身を震わせていた。「文様、どうか落ち着いて。仕方ないです。頭を下げないと・・でも私に言わせれば文様が持っているお金は一生使っても余るほどだと思いますけれど・・こう両方の機嫌を取らなくてもいいのでは?いっそ放っておいてご自分が楽にな
「燕燕、来たわよ!」今夜も賑わう梅翠楼、隣の金花姐さんから耳打ちされる。「…ホントに?!」見れば滅多に訪れる事のないあの人がお役人様の面々と席に着いた。燕燕は頬を染めた。ちょっと前に街で見た彼は…都に流れてきた海賊の残党を追跡捕縛していた。あたしに執心の腹の弛んだヘタレ貴族なんか目じゃない。獲物を狙う目が鋭くてなんて凛々しい男。ゾクッとしたわ。そして…男盛りのあの締まった身体つき。あたしの心臓はきゅっと締め付けられた。あたしの一目惚れ。燕燕は白粉を塗ったうなじの乱れ髪を
十一娘達が踏み込んだ粥棚の奥のその奥に米袋が大量に保管されていた。「奥様、これを見て下さい。全部カビが生えてますよ!」陶乳母の手の平にのせられた米はまさしく黴米だった。「・・よくも災民の米に手を付けられたものだ。喬姨娘、いい度胸をしてるじゃないか」喬姨娘は青い顔で背後の張乳母を振り返った。「張乳母!これは一体どういう事?」「奥様、申し訳ありません。全てが私一人の責任です、お許し下さい」「喬姨娘、全く無関係なら何故今私を止めようとした」「奥様お許しを・・一門に及ぶ災いがあれば一族の
毎回毎回、書くたんびにオカシイところあちこち訂正したり加筆したりたった一文字を書き足したり消したりしてます。もし何回も読んでくれる人がいたらその度に文章の細かなとこが違ってることに気付いてくれると思います。【夜の吐息】この回はホントに書いた直後から百回くらい⬅大袈裟書き直してますwww😂内容に関してはちょっとエロ路線かな〜?と思いつつ令宣と十一娘にエロはつきもの⬅言い過ぎ🙏なのでまあいいかと書いてる次第です。書いてると、ア、もっと細かくもっと具体的に書いたほうが読んでく
「十一娘!」大夫人は西跨院の前庭に立っていた。後に控える杜姥の持つ盆の上には毒酒と盃があった。十一娘は冬青と琥珀を伴って西跨院の階段を降りた。二義姉・怡真は毒杯を見て青ざめた。義母上はこの西跨院の庭で十一娘に毒酒を飲ませるつもりだ。大夫人に歩み寄って進言した「義母上、事件の真相はまだはっきりとはしていないのですから早計に処罰なさってはいけません」大夫人はその声を無視して宣告した。「十一娘、家主を謀殺した事実があり家訓に従って処罰する!」そして怡真を振り返ると断固として言った「何
[元娘の死]急を知らされた羅大夫人と十一娘が徐家に到着し、徐大夫人たちと共に入ってくる。「お母様、旦那様は十一娘を嫁にすると約束してくれました、これで安心して逝けます」しんと静まりかえった部屋にか細い声が通った。母親に話しているようでその実、徐大夫人を始めここに居る全員が証人となるよう皆に聴かせているのが分かった。十一娘は背中に視線の剣を刺されたようだった。大夫人に元娘が別れを告げる。そして十一娘が枕元に呼ばれた。「この永平公家・・」十一娘にだけ聴こえる小声だった。十一娘は姉に身を
翌日早速、十一娘は琥珀に命じて金蓮を呼び出した。「金蓮、今日は聞きたい事があって来て貰ったの…、金蓮、若奥様を助けたい?」金蓮は十一娘の前にがばとひざまずいた。「若奥様が助かる為なら何でもします!」十一娘は金蓮の真剣な目を見て頷いた。「あなたが居てくれて本当に良かった」屋敷へ戻った金蓮はやせ細った若奥様の手を握った。「金蓮…もう私は長くないわ…何よりも心残りなのはあなたの事よ…早く此処を離れなさい…私が死ねば誰も守ってくれないわ」特に今家事を仕切らせている王劉氏は金蓮を老人の後妻
王劉氏の前に現れた二娘は辺りを払うような威厳を放っていた。王劉氏、姥、世子、老人四人はその気迫に押され思わず後退りしていた。「こ、これは若奥様…」王劉氏は我が目を疑った。二娘はまだ病んでいると聞いていたのに其処に居たのは完全に健康体の二娘だった。「お身体は…」「どうした?私が治ってがっかりした?」「いえ、とんでもありません…」二娘は得意の人を見下す冷たい視線を王劉氏に飛ばした。「お前は私の病が治るまでの手伝いでしょ。勝手に奴婢を変えるのは未だしも…私の侍女を売り飛ばそうとする
ウンスは腹が立って仕方なかった。ねえ?ヨン?王宮に連れて行って!ならぬ!どうして?もう腹が立って仕方ないの!私の事を妾にすればいいと言っておいて王妃様は何?妾と同じじゃない?王様にだって、少しは子種があるかもしれないわ。それを全て王様のせいにして、王妃様だって子ができにくいのよ。ちゃんと教えてあげなきゃいけないわ。確かに、他の女人と情を交わした王様も許せないけど、このままだと、王妃様は他人の夫を奪うだけで済まないかもしれないわ!いいじゃない?レンも連れて、うーんと見
今年も亡き大旦那様とその世子二兄の命日が近づいて来た。徐家にとって家族だけが参列する大切な行事だ。毎年その日には二義姉怡真が亡き夫が好きだった竹を描いた絵を燃やし霊前に供える。今年も怡真は絵を準備しようと筆を手にしていた。二男・令安は逞しい武人であるだけでなく文人として書画の才にも大層優れていた。壁にかけた掛け軸の竹絵はその夫の絶筆で怡真が朝な夕な夫を偲ぶよすがとしている。いざ筆を手にすると亡き夫が怡真の手をとって竹絵を教えてくれた幻が浮かぶ。怡真と互いに愛し愛された夫とのあの優し
文姨娘が大夫人の前に呼ばれた。「文姨娘、令宣が刺された現場に居合わせたのか?」大奥様から呼び出される事など滅多にないので何を聞かれるのか予想はしていた。「いいえ、知りません」「だが門番に聞けば令宣はお前と秦姨娘に連れて帰って来られたとか」「それはたまたまです。丁度帰宅した時旦那様が負傷して帰って来られました。それで旦那様をお世話しました」「ほう・・そうか?・・誰か!」大奥様が声をかけると侍女が秦姨娘を連れて入ってきた。二人は顔を見合わせた。文姨娘は大奥様が手回し良く秦姨娘を呼ん
十一娘はその日大勢を引き連れ茂国公府に現れた。予想していたかすぐに王劉氏が出て来た。どこから見つけて来たのか王劉氏はまだ色香の残る年増で押しの強そうな生意気な顔をしていた。王劉氏は一瞬この大勢に驚いたようだったが後ろに金蓮を見つけると馬鹿にしたように嘲った。「おや、金蓮。助っ人を呼んで来たのかい?」更に先頭に立つ十一娘を見ると澄ました顔で素っ気なく言い放った。「だけど今若奥様は誰ともお会いしないわ。どなたか存じませんけどお引き取りを…」金蓮が大きく出た。「このお方をどなただと
十一娘は目を丸くした。「王劉氏が屋敷を出て行ったの?」そんなに早速?あれから茂国公家を見張らせていた。その一部始終を琥珀が報告した。「はい、翌日配下を連れて出て行きました。その際、金品の持ち出しを調べたとか…」十一娘は思わず笑った。「二姉らしいわ」その点は抜かりのない二姉だ。十一娘はホッとして湯呑みに手を伸ばした。令宣も感心した。「苦心のかいがあったな」十一娘が姉の心を読み先手を打たなければこうも順調に二娘を奮起させられなかっただろう。ただ一点気掛かりがある。「ですが