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久しぶりに青い空を見ましたこのところ日照時間がかなり短いように感じます。この病気に興味がない方にはつまらない内容ですその3は、反回神経麻痺から半年経って思う事です。メンタルがきつい声が出ないことは、コミュニケーション手段の1つを失うことです。世の中のしくみのほとんどは、声が出る事が前提に作られたり、決められたりしています。このメンタルケアをしてくれる医療施設や団体などが見つかりませんでした。支えたくれたのは家族や友人、そしてこのBlogを読んでくれた人達でした。特
反回神経が腫瘍に完全に巻き込まれているにもかかわらず、神経は麻痺していない場合があります。その場合、どのように対処するでしょうか。ここで甲状腺がんの性質が重要となります。このような場面は、ほとんどが乳頭癌です。乳頭癌の場合は、腫瘍を崩してでも神経を温存することがあります。悪性腫瘍の手術では、腫瘍を摘出するときには、腫瘍を一塊で切除するのが原則です。腫瘍を崩してしまうと、腫瘍細胞がこぼれて体内に残り、そこから再発してしまうからです。乳頭癌(通常型)はとてもおとなしい性質で
反回神経に腫瘍が浸潤している場合、私たちはどのように対処しているのでしょうか。術前からすでに声帯麻痺があり、反回神経への浸潤が強く疑われているとします。実際の手術でも、やはり神経が完全に腫瘍内に埋もれていれば、反回神経を合併切除します。そして可能な限り神経再建術を行います。再建術については後日記事にします。術前には声帯麻痺がないのにもかかわらず、反回神経への浸潤を認めることも多いです。腫瘍が神経に触れている程度であれば、ほとんどの場合は神経を温存することができます。一方で、神経
緩和ケアでは、その時の不調を訴えてそれに見合った治療や方法を考えてくれます。当時、とにかく「声を戻したい」と何度も訴えていました。肺や心臓のほうが命に関わるので、声に関してはいつも後回しにされていました。声が出ないことは、単にコミュニケーションがとりづらく不便なだけでなく、QOLがかなり下がります。気持ちも凹みます。誰かとおしゃべりすればストレス解消できますが、それもできないのです。喉から出てくる声が本来のものではないもどかしさも、本人でないと分からないのです。ある日のこと