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ゲーム「刀剣乱舞ONLINE」が、新作歌舞伎として上演されたのが、昨年7月の新橋演舞場。脚本は松岡亮、演出と振付は尾上菊之丞、主演と演出に尾上松也で、大ヒットとなりました。その「刀剣乱舞月刀剣縁桐」が、早くもシネマ歌舞伎で上演。で、早速観てきました。名刀の付喪神たる刀剣男士が、2205年から室町時代にタイムワープして、悪と戦う。その相手は、将軍義輝を暗殺した松永弾正を亡き者とし、歴史を変えようとする、時間遡行軍。と、SFと時代劇をミックスした設定に、二役演じ分けや大立
私がリピートするのはよっぽど。終盤に入ってきたから皆落ち着いて来たね。鷹之資は心の動きがスムーズに明確に表現していた。ピキピキ歯切れのいいのはお父さん譲り。お父さんの映像を沢山観て育ったのだね。まだ若いから、これからが楽しみ。いろんな人生経験を経て、深みが増すだろう。莟玉の赤姫場面の舞台装置が美しい。メルヘンだ。恋心が現代的とも思うけれど、観客には感情移入しやすいから良いのかな?そして、今日は松也、右近の二人の立ち回りがよりドラマチックに進化していた。あんなにも、美しくて、哀しくて、尊
刀は何故良く切れるのだろう先日のブログで、日本刀は世界に類をみない鉄パイプをも切ることができる武器だと書きました。何故、日本刀は良く切れるのでしよう。簡単にいうと、それは砂鉄からたたら製法で作った玉鋼を折り返し鍛錬したことにあるのです。折り返し鍛錬とは、玉鋼を真っ赤に焼きそれを叩いて長方形状に伸ばすのです。それを真ん中で折り、今度は逆方向へ叩いて伸ばすのです。これを芯金は10回程度、皮金で15・16回行うのです(それ以上行う事もあります)。折り返し鍛錬することで不純物が取り除かれ、粘り気のあ
8月21日(日)に日本春霞刀剣会広島県支部の日本刀鑑賞会を行いました。出品刀は1号刀、鎧通し短刀-備前祐定、2号刀、寸延短刀-東山美平、3号刀、脇差-南紀重国、4号刀、平造り脇差-二王清重、5号刀、短刀-周防盛俊の5口でした。いずれも出来の良いもので大変参考になったと思います。特に2号刀、東山美平は滅多に観る機会もなく貴重なものでした。初めて見られた方も多かったと思います。地刃の働きが素晴らしく出来の良いものでした。3号刀、脇差-南紀重国も流石に新刀随一の刀工と云われるだけあって、刃の働
日本刀の拵先日のブログ(8/27)で日本人のこだわりは、日本刀の地金の美しさと刃文の美だけではありません。日本刀を入れる拵にも日本人の美意識が出ています。下の画像をご覧下さい、短刀拵えです。わずか15cm程の短刀が入っている拵です。鞘の造り、目抜きの飾りなど日本人の美意識そのものではないでしようかと紹介しました。今日はその拵えの美について簡単に触れてみました。拵え、即ち日本刀を入れると外装のこと。刀身を入れる鞘(さや)、茎(なかご)が入る柄(つか)(握る部分)、縁頭、および鐔(つば)などを
『日本人の心、日本刀を手に持って見てみませんか』日本人の心、武士の魂の日本刀、そんな日本刀を手に持って見てみませんか、模造刀ではありません、真剣です。手に持ってみると日本人の心が分かります。日本刀に悠久の歴史を感じる方もあるでしょう。日本刀は武器ではありますが、信仰の対象ともなり、権威の象徴ともなってきました。日本の歴史の中で、日本刀は千年を越えて大切に保存され、その果たされた役割は大きく、まさに日本の刀剣文化であると言えます。日本刀は武士の魂と言われ、日本刀を見て武士道の精神を感
平造り短刀備前長船住長義(名物大阪長義)重要文化財第54回日本春霞刀剣会全国合同研究会が、10月22・23日「湯坂温泉郷賀茂川荘」にて開催されました。その中の一つ、平造り短刀「備前長船住長義(名物大阪長義)」を紹介してみましよう。平造り短刀備前長船住長義(名物大阪長義)重要文化財刃長、9寸1分余、やや反りがある(1分)。造形は平造り真の棟、身幅1寸弱、重ねは薄い。地鉄の鍛錬は板目肌、やや大振りのところもある。地映りが大きく乱れ状、刃分は押し型を参照してその複雑を極めた乱れ刃によっ
第54回日本春霞刀剣会全国合同研究会が「湯坂温泉郷賀茂川荘」にて開催されました。今日はその鑑賞刀第2段、平造り短刀「相州住秋廣應安三」を紹介しましよう。相州住秋廣應安三(重美佐竹家伝来)平造り短刀刃長、1尺1寸5分、反り2分、表裏に棒樋。地鉄の鍛錬は板目肌、同作中白眉の地鉄。刃分は皆焼であるが通常見るものより温和。特徴、作柄全部が特徴、敢て説明の要なし(押し型を参照してください)。押し型をご覧になられて直ちに脳裏にひらめいたものは、作者の時代位置と中心五カ国のうち相模鍛
目貫草紙洗小町今回は伯耆国廣賀作の鎧通し短刀の拵えに使われている目貫(草紙洗小町)を紹介してみましよう。謡曲「草紙洗小町」を画にしたもの。小町は平安朝の女流歌人として六歌仙の一人、また美人代表でもある。今日でも美女、美男のたとえに、「小野小町か業平か」と言われる。その小町の歌の上手振りを讃えてつくられた物語である。ある時、内裏で歌合せがあり、その前夜、小町が「水辺の草」という題でまかなくに何をたねとて深草の波のうねうねおひしげるらんの一首をつくり口誦んでいるのを、歌手
広島県支部主催の春霞会の全国大会が成功裏に終わった青森・岩手・東京・岐阜・大阪・広島など全国から集まった刀友が名刀を鑑賞した。名品を観るのは楽しいもの堪能した。その中で賀茂川荘の協力があったことは見逃せない。スタッフが1年前から、直前の事前準備まで丁寧に対応してくれたお陰と感謝している。それと料理が美味しかったことは見逃せない。料理についてはいずれブログで紹介をと考えている。賀茂川荘は庭がいい、歩いてみると以外に広いのに吃驚した。それともう一つ、絵画である。賀茂川荘はレベルの高い
平成28年度第54回日本春霞刀剣会全国合同研究会平成28年10月22日(土)~23日(日)、平成28年度第54回日本春霞刀剣会全国合同研究会が広島県の「湯坂温泉郷賀茂川荘」にて、全国から50数名の会員諸氏が集まり開催されました。出品刀は、短刀備州長船長義正平十五年三月日(重文名物大坂長義)、短刀無銘正宗(芦屋正宗)、短刀相州住秋廣應安三(重美佐竹家伝来)、刀葵紋主馬首一平安代(重美)、太刀備州長船景光(山内容堂差料)など50振りの名刀が出品されました。滅多
目貫・恵比寿大黒天について先日のブログ(9/8)で紹介した安芸国の正光の『包丁正宗映しの短刀、刃長僅か15cm』の外装(拵え)の目貫(恵比寿大黒天)を紹介しました。今日はこの目貫の恵比寿大黒天についての故事を紹介してみましよう。江戸時代から七福神の信仰が盛んに行われ、今日でもなお相当強く残っているようです。七福神とは恵比寿、大黒、昆沙門、弁天、布袋、福禄寿、寿老人をいい、このうち恵比寿・大黒、昆沙門・弁天、布袋・禄寿(福禄寿と寿老人は同神という)のごとく、二神を組み合わせてそれぞれ二福神
目貫草紙洗小町今回は伯耆国廣賀作の鎧通し短刀の拵え目貫「草紙洗小町」の紹介です謡曲「草紙洗小町」を画にしたもの小町は平安朝の女流歌人として六歌仙の一人また美人代表でもあります今日でも美女、美男のたとえに「小野小町か業平か」と言われるその小町の歌の上手振りを讃えてつくられた物語ですある時、内裏で歌合せがありその前夜、小町が「水辺の草」という題で「まかなくに何をたねとて深草の
日本刀の拵日本刀は地金の美しさと刃文の美だけではありません日本刀を入れる拵にも日本人の美意識が出ています画像をご覧下さい、短刀拵えですわずか15cm程の短刀が入っている拵です鞘の造り、目抜きの飾りなどは日本人の美意識そのものではないでしようか小尻と下緒拵えについてと言ったものの日本刀を中心に集めてきましたから拵えについてはあまり詳しくはありません皆さんに紹介するような良
記憶に残る一刀(日本刀)私の約50年にわたる日本刀人生の中で記憶に残る一刀を紹介してみましよう最初の一刀は短刀「備前長船住長義(名物大阪長義)」です平造り短刀備前長船住長義(名物大阪長義)重要文化財正平十五年三月日刃長、9寸1分余、やや反りがある(1分)造形は、平造り真の棟、身幅1寸弱、重ねは薄い地鉄の鍛錬は、板目肌やや大振りのところもある地映り
刀って美しい、「五段の箪笥と六段の引き出し」「五段の箪笥と六段の引き出し」とは日本春霞刀剣会の前会長の犬塚恒之氏が「これから刀を学ぼうとする人へ」と題して時代別、国別の鑑定方法を「季刊・春霞刀苑」に初心者の皆様へ分かりやすく解説したものです。即ち、五段の箪笥とは古刀期の中心五カ国のことであり、また六段の引き出とは、新刀期の中心六カ国のことです。この古刀期の中心五カ国と新刀期の中心六カ国の作風(刀姿・地鉄・刃文など)を知ることにより刀の鑑定方法を学ぶものです。