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「そもそもそんな貴重な機会、それもこのように神聖な式典で私を望むなどという冗談を口にする方が間違っているでしょう。その為に私を呼ぶなど、戯れにも程があります」いかに実の妹とはいえ相手は王妃。私的な場所でならともかく、このような公の場で礼を失することはできないと、アシェルは青筋を浮かべながらも努めて丁寧に言葉を紡いだ。それでも口端がピクピクと痙攣しているのは正面にいる王や王妃には明らかで、二人は揃って顔を見合わせる。さて、自他ともに認める頑固さのアシェルをどう説得しようかと無言で視線を交わ
『早とのどかと智と』『第十四話『早とのどかとお見合いと』エピローグ』『第十四話『早とのどかとお見合いと』㉑』『第十四話『早とのどかとお見合いと』⑳』『第十四話『早とのどかとお見合いと』⑲』『第十四話『早とのどかとお見合…ameblo.jpテレビのニュースを見て、悲しいため息がのどかの口からもれた。こういうことだったのか、と犯罪者の息子と呼ばれる前に結婚させてあげたいという輝光と豊の想いに今更のように気が付いた。不本意な半生を過ごそうとしていた弱い自分が大
【INTERMISSION】「ひなたぁ?なに変な顔してんのぉ?」教室の窓際の席に座る彼女~日向ひなたに、月嶋あゆむがひょこっと首をかしげて尋ねた。「え、ええッ!?あ、あゆむちゃん、なんでそんなこと聞くの??」「だって、日向さん。今ね、とっても変な顔してたヨ?」その隣でアハハッと笑うのは、すらりと背の高い南まこと。「ヒナのことだから、きっと変なこと考えていたに違いないわ…っ!」腕組して頬をふくらませるのは、三人の中で一番背の低い近藤唯。
スマホを机の上に置く音が、思っていたより大くて、自分でしたくせにちょっとびびった。それもそのはず。だって俺、久しぶりにちょっと怒ってる。「何がモデルルームだよ」あの部屋を一緒に選んだのも、家具を選んだのも全部俺なのに。「初めて後輩を家にあげまして」って、何それ。マジで全然知らなかったんだけど。それもさぁ、二週間前って…俺そん時何してたっけ?前日までの記憶は鮮明に覚えてるけど、二週間前の記憶なんて全く無い。知ってるよ。あの家は翔くんの家。一緒に家を選んだからって。一緒
~23:後始末~宿へと帰ると、クロエも店の主人も起きていて私たちを宿の前で出迎えるとレイコを運ぶのを手伝ってくれた。詳しいことこそ話さなかったが私たちには色々と事情があることを説明すると、「ルロイを、ベネッタを、ひいては町を救った英雄にはそれなりのことをさせてくれ」と、義理と人情に篤い主人は店の奥の特別室をレイコに提供してくれた。「――この部屋はな。特別なやつにしか貸さねえんだよ」と、問わず語りに主人が語ってくれたのは数年前にこの
「アシェル・リィ・ノーウォルト殿。どうか私と結婚してください」飾った言葉など何一つない求婚は、しかしだからこそ異常な輝きを放つ。世の女性たち、あるいは男性であってもうっとりしてすぐに首を縦に振ってしまうような眩さであるが、生憎とアシェルには効かない。彼には叶えなければならない願いがあるからだ。「お断りします。そもそも、何か勘違いされているかもしれませんが、私は男ですよ?」「男性であることが断りの理由であるのでしたら、どうぞ撤回してください。私はあなたが男性であることなど最初から知っていま
ある日の楽屋。気が付けば他の三人の姿はとっくになく、部屋には俺と潤の二人きり。肩越しにあいつが何をしているのかを探りながら、少しでもこの時間が長引けばいいのに。そう思いながら新聞に目を通すフリをする。今夜飯でもどう?なんて誘ってみようか。でもやっぱり、やめようか。心の中で葛藤しながらも、新聞を捲ろうとする俺の右手の自由は、突然潤の手によって奪われた。張り詰める空気。ふと合ってしまった視線。長い睫毛の奥の瞳から目が反らせない。そして、潤が口を開いた。「翔さ
どうも皆さん、おこんにち羽〜( ̄▽ ̄)グロ系をどこまで詳細に描いていいか悩む一羽です🪶規制とかあったり、気持ち悪いと不快にさせないレベル…細かくやるのは、めんどいとは思うが嫌いというわけでもないからできるっちゃできるけど…難しいわぁ(−_−;)さて、オリジナル小説『ヒカリノハコ』前回の『透明なハコ?』『夜空に舞う』『とけーとお』『リセット』『カゲナシの影?』『甘い果汁と苦い果肉』『小さなヒトの箱庭?』『おもひでぽろぽろ』『おおいそがし』『あかるいやかい』『…ameblo.jp下書
「お兄さま、驚いておられるのはわかりますけれど、無茶をおっしゃらないでくださいな」無茶を言っているのはどちらだとアシェルは勢いよくフィアナを見るが、彼女はそんな視線など痛くもかゆくもないとばかりに微笑み、やれやれと大げさに肩を竦めた。「お兄さまったら。貴族の、それも侯爵家に生まれた以上、結婚は避けては通れぬと知っておられるでしょう?もちろん、私はお兄さまを大事にしてくださらないような方の元なら、その方が男性であろうと女性であろうと大反対しますわよ?お兄さまのお幸せが一番大切ですもの」
後ろの線に合わせてサイドも切られるあごの位置の長さまで切られてしまった・・・もう肩にはつかない長めってうそじゃん。すごい短いじゃん。千夏は泣きそうになるしかし、実はおばちゃん美容師はこれでも長めにしてくれていたのだ「お嬢ちゃんのお母さんがさっぱり短めっていうから耳たぶが出るくらいの長さにしようかなと思ったけど、お嬢ちゃんは長めがいいんだよね。でもせっかく来てくれたんだし、ちょっとは切らないとね。あごラインくらいがいいでしょ」千夏があの時に言わなかったらあごラ
なんか理由をつけて帰ろうかな・・・。そうだ、おなか痛いって言ってうそつくとか・・・。千夏は頭ではいろいろ考えるが、なかなか行動に移せないおばちゃん美容師はカットの準備をすすめている千夏は立ち上がろうとするが、なかなか腰があがらない急に帰ったら変って思われるよね・・でも帰りたい・・帰ります。この一言がなかなか言えない千夏は家族や友達以外には極度の人見知りなので、人に何かを言うのが苦手だったのだ水が入ったスプレーで髪を濡らされ、くしで髪をとかされる切られちゃう・・帰れない
『TOブックス大賞』最終選考9位以内に選んで頂きました☆オリジナル小説『アウェイ』はこちらhttps://t.co/NIKW1OJHWxアウェイ【2018『TOブックス大賞』最終選考作品】/未苑真哉2018『TOブックス大賞』最終選考9作品に選んで頂きました。ありがとうございました!バンド追っかけの皆様へt.co***こんにちは、未苑真哉(misonomaya)*です。前回に引き続き、11/24(日)文学フリマ東京に初参戦したド初心
ごきげんよう、うにょです昨夜、ブース番号が発表されましたので告知出来るぅ~【文学フリマ東京38】2024年5月19日(日)12時より東京流通センター第二展示場1階Eホール【お-03】に出店致します前回は銀河夢幻伝サジタリウス(射手座のお話)を持っていきましたが今回は、新刊出ます【銀河夢幻伝スコーピオン~蠍座の花束~】です【あらすじ】-------------------------------------小柄だけど明るくて人懐っこい中学生の男
「私はあなたのことなど知りません」「これから知ってください。そもそも、良く知らぬ相手と結婚するなど貴族ならば珍しくないことです」「いや、いくら貴族でも釣書くらいは互いに確認するでしょう」「私は釣書など必要ないほどにあなたのことを知っています」「それはそれで怖いのですが」「当たり前のことでは?」「……私は男だから子供など産めません。公爵としては問題でしょう?」「いいえ、何もご心配なさることはありません。子供のことなど、どうとでもなります。ロランヴィエル家にそのような事を心配し、結婚を
私たちは文章と共にある!小説を書く前に必要な道具は、何だと思いますか?小説は、縦に書いたら良いと思いますか?それとも横に書いたら良いと思いますか?この記事では、小説を書く前の準備、知識について書こうと思います。小説を書く前に用意する物&小説は縦書き?横書き?質問質問①小説を書く前に用意する道具は何ですか?質問②小説の原稿は、一般的に縦書きで書きますか?それとも横書きで書きますか?答え質問①の答え小説を書く前に用意する道具は、Wordな