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琴子は直樹との約束通り8ヵ月で産休に入った。それからは毎日紀子の手伝いをし、現在10ヵ月となりいつ生まれてもおかしくない時期になっていた。琴子はその日朝から違和感を感じていた。(なんかお腹がいつも以上に張ってて痛い…。でも時間バラバラだから陣痛じゃないよね?)直樹は朝早く呼び出しがありもう居ない。紀子に言おうと思ったが、まだ我慢できる痛さだったから言わなかった。「琴子ちゃんおはよう。朝ごはんできてるわよ。」「おはようございます。いただきます。」琴子はいつも通りに振舞った。しかし箸
帰ってる最中、直樹と琴子は親へ話すか迷っていた。「直樹、産んでいいの?」「出来れば産んで欲しい。」「いいの?まだ学生だよ。」「でも、俺にも責任あるなら。」「いいの?産んで。」「ああ。産んでくれ。俺と琴子の、愛の結晶をさ。」直樹は琴子のお腹に手を当てた。家に着き、家族全員をリビングに集めた。「直樹、話って?」「親父、お袋、おじさん。俺と琴子、結婚したいんだ。」「まぁ〜!素敵!この日をずっと待ってたのよ♪」「ママ、落ち着いて。ね?直樹、琴子ちゃん、大学を卒業してからでい
読者の皆さまには、私のお話を楽しみにしてくださいましてありがとうございます。さて・・・”すぐにでも”と言った割には、随分と時間がかかってしまいましたが、「続・未来へ続く恋」の後編が出来上がりましたので、ぜひお読みください。正直、この後編は2つに分けてもいいかなと思うくらい長くなってしまいました。以前書いていた頃にも良くあったことなのに、学習できていないキューブですそれでも、お楽しみいただけたら嬉しいです。このお話しは、「イタズラなKiss~LoveinTOKYO」を
「でも、琴子はお義母さんみたいな人を助けるために医者になるんじゃ無かったのか?」「うん。医療の道に進みたいって気持ちは変わらないよ。私、医学科を辞めて、看護学科に転科しようと思うの。」「残念だな。」直樹はため息をついた。「え?」「俺は理工学部から医学部医学科に転部しようと思ってたから、琴子と一緒に居られると思ったのにな。」「じゃあやっぱり…「いいよ。看護学科に行っても、琴子には会えるし。でも、なんで転科するんだ?」「赤ちゃんのこともあるから、後4年半も大学通うなんて出来ないよ。」
話しながら教室を出ていく楽しそうな声を背中越しに聞く。駅前のカフェかぁ。テラス席とかもあってオシャレなところかなぁ。イチゴのパンケーキかぁ。おいしそうだなぁ。学校帰りに寄り道するのって楽しいんだよね。いけないいけない。ぼんやりしてる場合じゃなかった。えーっと、これはあれだ。講義中に後から調べようと思ってメモしたところを見直す。ほとんど殴り書きだから、家に帰ってからじゃダメ。意味が分からなかったり、自分で書いたはずなのに読めなかったりする。みんなのノートのおかげで大事なところ
お久しぶりです相変わらず更新遅くてすいません◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇直樹たちの所へ琴子が戻ると、当然驚かれ、事情を説明すると『ママらしいや!』『本当にお前は…』などと笑われた。琴子はビンゴ大会の司会をすることになった。「皆さんお待ちかね、ビンゴ大会を始めまーす。」子供たちの歓声が上がる。「みんなはビンゴカードを取りに来てください。また、まだビンゴゲームを出来ない子はお母さんやお父さんとしてくださいね。」「「「はーい!」」」元気のいい返事が帰ってくる。景品は豪華な物ばかり。パンダ
今日から大門さんと雇われた城之内。廊下を歩いていたら、人にぶつかった。「あっすみません。」「こちらこそ、すみませんでした。あれ?見たことない顔ですね?」「はい。今日からフリーランスの麻酔科医で雇われた城之内博美です。よろしく。」「へ〜あ、私は外科の看護師の入江琴子です。そういえば、今日はもう1人のフリーランスさんと会いましたよ。祭文先生(さいもん)だっかな?外科医みたいですけど…」「それは私と一緒に雇われた大門先生だと思いますが?」「そうそう!大門先生だ!へ〜一緒に雇われたの?」
また遅くなりました…いつも謝ってますね💦◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇「入江くん…ぐすっ……どこ…ぐすっ…怖いよ入江くん……うっ…」病室のドアが勢いよく開いた。「琴子!」直樹は走って来たようで息を切らしている。中には担当の看護師や直樹の代わりに診察した医師もいた。琴子はまだ起き上がる力がないのか横になっていた。「入江くん?……ぐすっ…」琴子は手を声のする方へ持っていった。「琴子。なぜ泣いてる?」直樹は琴子を抱きしめた。「入江くんだ……どこいたの?ここどこ?うっ…ひっく…」
パーティーの前日だった。『わりぃ、トラブルがあって予定の便に乗れなかった。夕方には着く予定だが何があるかわかんないからあんまり期待しないでくれ』直樹からそんな電話があった。「もうおにーちゃんたら!」紀子は怒りまくっていたが裕樹はほんの少しホッとしていた。完璧な兄と比べられるのは慣れてはいるが、今回ばかりは自分があまり認められていないことを知られたくなかった。「挨拶どうしましょうね…夕方に着くかもならとりあえず保留にして…」プログラムを確認しながら紀子は頭を抱えていた。「入江くん、
心エコーを琴子はとった。やはり心臓に穴が空いていた。直樹は怖くて仕方なかった。重雄と紀子と重樹と裕樹が到着した。「直樹君!琴子が倒れたってどういうことだ!?」「お兄ちゃん!琴子は?」「今…説明…します。」直樹の震える手をみて、誰もがただ事じゃないと分かった。「琴子は…心臓に…心臓に…」「お兄ちゃん?」「心臓に、穴が空いている状態です。」「「「「え…」」」」「琴子ちゃんは治るの!?」「詳しいことは今検査しているから…ちょっと見てくる。」「お兄ちゃん!私も連れて行って!」「
テキストをしまおうとして、ホワイトボードを消す先生の姿が目に入った。後姿は変わらないように見えるけど、前髪に少し白髪が増えた気がした。先生は厳しくて有名で、実際威圧感があってちょっと怖かったし、自分から話しかけたことはなかった。「手伝います。」「助かります。」席を立ったあたしが小さく声を掛けると、先生は少し驚いた顔をして微笑ってくれた。これまで見たことなかったけど、今日だけで2回も笑顔が見られた。2限目の講義は一番乗りではなかったけど、やっぱり一番前に座った。教室に入って
今朝、伝えてあった時間よりも随分早く帰れた。「お帰りなさい。」「ただいま。」玄関ドアを開けて出迎えてくれたのはオフクロだった。「ふふっ。琴子ちゃん、余程集中してるのね。直樹が帰って来ても気付かないなんて。」目を向けた俺の視線を追うように、オフクロも階段を見上げた。「いいことだ。居眠りしてるんじゃなきゃいいがな。」毎日待ち構えて飛び出して来られるより、集中して学習できているなら何よりだ。「夕食、食べるでしょ?準備しておくわ。」「ああ。荷物置いて来る。」オフクロはそそくさ
今日は幹事の集まりの日。今度、20年振りに学年全体で同窓会をすることになった。琴子と里美とじんこは幹事になった。「会場どうする?」世間話を終え、馬野が切り出した。「会場はお義父さんとお義母さんと裕樹君に頼んでパンダイの経営している所、貸してもらおうか?」「いいのか?」「その日が空いてれば使わしてくれるよ。」「今度の集まりまでに聞いといて。」「分かったわ。」さて、会場が決まったら「料理はどんなのにする?」そう、料理だ。「どうしようか…」「和食か洋食か中華のどれかに統一す
琴子と直樹は公園に入った。「悪かったな…待たせて。怖かったろ?」「うん…怖かった。直樹が来てくれてよかった。」「間に合ってよかったよ。」誰もいない公園。2人は抱き締めあった。体育祭の時みたいに…直樹は欲性が増すばかりで、抱き締めるだけでは足りなかった。(なんでこんなに琴子が愛おしいんだろう…琴子の全てが欲しい…こんなの初めてだ。琴子のふっくらした唇…)直樹は吸い付かれるように琴子の唇に自分の唇を合わせた。琴子は戸惑った。(初めての…Kiss…ファーストKiss…)直樹は戸惑
重樹が家に帰り、琴子と直樹と2人だけの病室。琴子が再び目を覚ました。「入江君。」「なんだ?」「一つ聞いてもいい?」「ん?」「私の手術中に、私、心肺停止になった?」直樹は驚いた。「なんで知ってるんだ!?誰に聞いたんだ?」琴子はニコッと笑うと言った。「誰にも聞いてないよ。お母さんと空から見てたの。私の手術の様子。」「お袋と?」「違うよ。私の死んじゃったお母さんだよ。」直樹は半信半疑。「あのね、気づいたら雲の上にいて、お母さんが居たの。」「お義母さんが?」「そう。
(何コレ、真っ暗で白い光が点々と見える。私は今どこ?何してたんだっけ?あ、そうだ、退院して、みんなでパーティーしてたんだった!それで理美達に入江くんと目が合ってるって言われてじっとまっすぐ見てたら真っ暗の中に黒くて綺麗な丸が見えた気がするけど…あれ、入江くんの目な気がするのは気のせいかな?)琴子は、やはり思うように動かない体の暖かいところを動かした。力いっぱい動かし、頭が苦しいくらいドクドクと脈をうっている。琴子は苦しさに顔が歪んでいた。それに気づき必死で呼びかける直樹。ひたすら琴子の
遅い食事を終え、琴子と連れ立って二階に上がる。部屋に入るとすぐに、琴子の服がベッドの上から落ちそうなほど広げられているのが目に入った。「あー、いけない。忘れてた。ごめんね。すぐ片付ける。」慌ててベッドに駆け寄り、服を搔き集め始めた琴子。「何かあるのか?」どう見てもどこかに出掛ける前の恒例のファッションショーだ。「幹ちゃんから連絡があってね。出掛ける日が決まったの。」そういえば駅前で偶然会って、皆で会う約束をしたとか言ってたな。「明日なのか?随分急だな。」「違う違う。4日
午後からの講義もとっくに始まって、空きコマで遅めにやってくる学生たちの注文も落ち着いた。そろそろ片付けに本腰を入れようと、カウンターから食堂を見渡した時、目の前に食券がスッと差し出された。「おう、どないしたんや。珍しいな。」「久しぶり。」ほんまに久しぶりやな。職員用の食堂は別にあるし、春先に琴子と挨拶回りに来たっきりや。「琴子と待ち合せなわけはないよな。」琴子はとうに食べに来て、今頃は眠気に耐えながら頑張っとるはずや。「少し時間があったから何となく。」時間があったから言う
お話の更新、ものすごく遅くなってすみませんでした💦お話を書いてる時、『奇跡の塊12完』なんて最初に書いてしまったもので、なぜか終わらせなきゃという思いで書いてたものの、話が終われなくて……あ、今回もお話は続きますよ。ま、そんなこんなで1週間格闘してましたが、(1週間格闘したわりには、お話短いです。)やっと、あ、終わらなくてもいいんだ。などと思い……(気づくの遅っ!)ま、これが更新遅れた言い訳です。話は変わります。私事ですが、先日、7.8月~1.2月までお休みするかもしれないという話
家に入ると、裕樹が電話機の前でうずくまってた。「祐樹君!?大丈夫!?何処か痛いところある?」「お腹…お腹が痛い…」額に汗をかき、かなり痛そうだ。「頭は?」「少し…」琴子は裕樹の額に触れた。酷い熱だ。汗も酷い。「裕樹君、ここ痛い?」琴子は慎重に裕樹のお腹を触っていく。痛いところに当たり、裕樹は戻してしまった。「裕樹君、救急車呼ぶから待っててね。」そう言うと、裕樹の体制を変えた。「琴子くん、私が救急車を呼ぶよ。」「お願いします。」
はい!奇跡の塊です!久しぶりだから忘れちゃってるひと多いかな…とは思いますが。最近金ちゃんの誕生日をして、許婚だして、奇跡の塊忘れてました💦あ〜今更だけど悦子さんの命日と元旦と成人式!わすれてました。その日は囲碁大会が……言い訳…すみません。成人式、雨と雪で大変でしたね。皆さんはどうでしたか?やはり雨男雨女、晴れ男晴れ女が集まるのでどちらが強いかの駆け引きですね…◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆琴子は相変わらず昏睡状態。直樹は仕事しながら何かの勉強をして疲労で倒れそうな勢
「じゃあな。」「うん。行ってらっしゃい。」「頑張れよ。」「うん。頑張る。」短く会話を交わして、入江くんを見送った。まだ講義まで時間があるから...今日だけ特別...そう言い訳して、遠ざかる後姿をこっそり見つめた。ゆっくりと構内を眺めながら看護学部の校舎に向かった。まだ人気がなくひっそりとしている廊下を進む。知らず知らず歩く速さはゆっくりとしたものになる。見慣れた景色のはずなのにどこかひんやりとしていて、一人きりだと少しだけ不安な気持ちが顔を出す。ここだ...
琴子と直樹はデートが終わり、途中まで一緒に帰って別れた。琴子は帰宅路を歩いていると、昨日会ったばかりの中本さんとそのグループがいた。「相原さん、デート帰り!?」「な、中本さん、ま、まぁね……」「相原さん、ほんとに彼氏だったんだ!カッコイイ彼氏だね!」「あ、ありがとう。」「さつから聞いた時はびっくりしたよ。」「う、うん。ごめん、急いでるから、もう行くね。」琴子は何とかこの状況から抜け出したかった。「そうは行かないわよ。聞きたいこといっっっぱいあるんだから!」「お願い、お父さんの
直樹は目を覚ました。目の前には青白い顔をした琴子が魘されている。「琴子、おい!」「……直樹…おはよう。」「どうしたんだ?魘されてたぞ。」「ママの夢を見たの。」「お義母さんの?」「直樹、私も…ママみたいに、子供残して死んじゃうのかな…」そう言うと直樹が琴子の手をギュッと握った。「絶対逝かせないから。俺が離さないから、お前はそんなこと考えるな。」「うん。」「琴子ちゃん、お兄ちゃん、おはよう。」「おば様おはようございます。」「あら、お義母さんって読んでくれないかしら。」
「お袋なに?」「さ、理美ちゃん達にも聞いたけど……誰も居場所を知らないみたい…」「……」「お兄ちゃん、警察に届け出ましょ!」「…わかった。警察行ってくる。」「……とういわけで、警察に届けを出しました。」「ああ。直樹くん、すまなかったな、琴子が迷惑かけて。」「いえ。」2日後。📞プルルルルルル、プルルルルルル裕樹が電話に出た。「はい、入江です。」>>『こちら○○警察署です。そちら、相原琴子さんのお宅ですか?』「あ、はい!兄に変わります!」.........「はい、お
直樹は琴子の傷の手当をすると、琴子の部屋に上がった。琴子がコーヒーを運んできた。「直樹、お待ちどうさま。話って?」「琴子、今まで、猫被ってたのか?」「猫被ってた……のかな……?」「俺って信用されてなかったんだな……」大袈裟にため息をつく直樹。「ご、ごめん。直樹のこと、信用出来なかった訳じゃないんだ。でも……」「ま、いいや。これからは明るい琴子で居てくれるか?」「いいの?大人しい私が好きなんじゃないの?」「大人しい琴子も好きだけど、明るい琴子も好きだよ。」「……?よく分かんない
えーっと、2日お休みしてスミマセン、明日からちょっと里帰りしてきます。勿論更新はするつもりです。ただ、自宅でないので、インターネットの接続が出来ないと、更新出来ないかもしれせん。その場合、2週間ほどお休みすることになります。なんか色々言い訳つけて話を更新してないみたいですね…取り敢えず、色々試してみます、◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆端にいた直樹達は舞台へ上がった。周りがざわめく。「そっくりだな…はじめまして。」池永は愛想よく、子供達と話している。「初めまして、今日
「入江さん、おめでとうございます!元気な女の子ですよ!」「生まれた。。。」琴子は泣きながら産まれたばかりの我が子を抱きしめた。「よく頑張ったな。お疲れ。」直樹もその姿を微笑ましく見守り、琴子の頭を撫でた。一段落して琴子も眠りについた頃、紀子ママが病室へやって来た。「琴子ちゃん!どっちが生まれたの!??」「お袋静かにしてくれ。琴子眠ったばっかなんだよ。はぁ。絶対に騒ぐなよ。女の子だ。」「女の子………。お兄ちゃん!?本当なの!?」「だから騒ぐな!一回出るぞ。」直樹は紀子ママを連れ
次の日、直樹は琴子に無理やり登校させられた。「あっ!入江だ!」校門を通った時からその噂は回った。教室に入る。「あ!入江!相原さんは?」「入江、琴子ちゃんについていなくていいのか?」「琴子が学校休むなって五月蝿いんだよ。順調に回復してたから学校来ることにしたんだ。」「ところで入江、昨日、琴子ちゃんに病院の庭で愛の告白したんだって?」「……」「「「「「入江(君)が!!!???」」」」」「渡辺、なんで知ってんだよ?」「俺のばあちゃんが斗南病院に入院してて、お袋が見舞いに行ったら入
琴子はあの後ずっと黙り込んでいる。「琴子、俺外来行ってくるけど、終わったら戻ってくるから…何か欲しい物あるか?」「……」(琴子……ずっと黙って……よほどショックなのか?それとも別のこと考えてるのか?)直樹は外来が終わり、未知子の所へ寄った。「大門先生、琴子、あれっきり何も喋らないんです。」「そう言われてもね…」「琴子には手術受けて元気になって欲しいんです。」「それは私も一緒です。心を見るのはカウンセラーの仕事なので……」「……患者の心に寄り添うのも医者の仕事じゃないんですか?…