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昼休憩の後、少しだけ教室を抜け出して戻ってくると、いつも隣の席にいるはずの青子の姿が見当たらずに、オレはぐるりと室内を見渡した。やっぱりいない。(どこに行ったんだよ?)もちろん青子には青子の用事があるし24時間ずっと青子のそばにいる事は出来ない。それでも少しでも姿が見当たらないと不安に感じてしまう自分は相当重症だと思う。きっと青子に話したら笑われるに違いない。(そんな情けない事言えるかって・・・。)そこまで考えてまわりに気づかれない様にひとりで微かに苦笑していると、不安気な表情で廊
いつも通りの習慣で休日の朝、青子の作った朝食を食べる為に中森家の扉を開いた快斗。だが玄関に入ってもキッチンにも居間にも人の気配がない事を不思議に思いまわりを見渡した。休日だからといって青子がいつまでもベッドから起きてこない事は絶対にないし、警部が仕事なら尚更青子は起きて警部の出発の時間に合わせて食事の支度をしているはずだった。「青子?」快斗は青子を呼びながら玄関で靴を脱いで中に入る。すると、テーブルには朝食を済ませた食器が一人分だけ置かれていてそのままになっていた。快斗はすぐ
『キス《快青バージョン》』http://ameblo.jp/infinity20021008/entry-12234711063.htmlで青子視点で公開した作品を快斗視点で書いてみました。よろしければお楽しみください。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「なんか腹減ったな。」「そうだね。今日はお父さんも泊まりだし。夕飯何にしようかな?」そう答える青子を見ながらオレは思わず苦笑をもらす。「そうだな・・・。」(ホント・・・高校生男女の会話じゃねぇよな。)『
オレはその日青子と二人でテレビの前のソファに座り、食い入る様にテレビ画面を見つめていた。テレビ画面のテロップには『黒羽盗一奇跡の大脱出』と表示されていた。大きな垂れ幕が下げられた遊園地でジェットコースターのまわりを取り囲む大勢の観客と報道陣が映し出されていて。そんな中で行われようとしていたのは、世界一のマジシャンであり、オレの親父でもある黒羽盗一の脱出マジックだった。ジェットコースターに乗り込んだ親父の手足はスタッフにより手錠と鎖でがんじ絡めに縛られていって、コースターの軌道上に
『アイのシナリオ』シリーズ「WITH」≪歩き出す未来へ≫の冒頭、名探偵奪還シーンの続きのつもりで書きました。「WITH《歩き出す未来へ》」/「向日葵(ひまわり)」の小説[pixiv]http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=7608958・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「服部君!!コナン君が大怪我したって本当!?」そう問いかける蘭に平次が頷く。「ああ。ホンマや。今緊急手術中や。腹をナイフで刺されとって、他に