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チェ室長今夜は楽しかったぞヨンはなんだか少し元気がなくて心配したがいつの間にかいつものヨンであったし小さな主君ワン・ギはチェヨンをよく観察していたようでそう言ってにんまり笑った無事にソルラルの祭祀も終わりいつもの静かな王家の屋敷の夜を迎えチェ室長と執事のアン・ドチに見守られワン・ギは歯磨きをしていたあやつは恋煩いにございますチェ室長はポツリと言った恋?煩い?とは?なんだ?苦しいものなのか?ヨンはなんだか落ち着かぬ様子だったが口の中をぶくぶくさせな
婚礼衣装に身を包んだヨルムをインギュは馬に乗せると後ろから包むように抱きかかえた飛び出して来たので帰りのことを考えていなかったしまったと言うように呟くインギュにヨルムは微笑んだ窮屈でしょう?しばし辛抱下され私が乗ってきた輿がありますが・・・ああそうかそうであっただが輿では時間がかかるやはりこのまま馬で行きましょう皆を待たせておりますはい手綱をしっかり握ってはい馬で駆け抜けるイ家までの道のり新郎新婦の出で立ちに都の民は度肝を抜かれた皆が見て
朝陽が眩しくて目が覚めたウンスはからだ全部がだる重かった昨夜からチェヨンに翻弄され続け気づくと床に敷いた布団で眠りに落ちたようだ酔っ払い甘えん坊しょうがない男布団の隣で眠る裸ん坊のチェヨンの柔らかな寝顔を見ながら呟くと愛しさが溢れてくる女は自分にしか見せない男の顔に弱いのだとつくづく思ったほんとは酔ってなどいなかったかもしれない酒にはすこぶる強いチェヨンのこと妓楼帰りは体裁が悪く酒の勢いを借りてなんとか妻の気持ちをなだめよ
夕餉の後に運ばれてきた宿屋のあいすくりーむにタンは大よろこびで口の周りをあいすくりーむだらけにして匙ですくって口に運んでいたうまいか?うまうまネ〜〜タンの笑顔にチェヨンの口元が緩む溶けないうちに大妃様に持って行くわね自分の分はしっかり食べてこれまた満面の笑みのウンスがチェヨンに言ったああタンが食い終わったら顔を出そうありがとうそろそろ出発せねばならんなうんすぐに行って来る
タンは毎回の公主様とのお遊び時間が面白くなかった自由闊達な母親似の性格と父親譲りの賢く優しい性格を合わせ持ったタンは父チェヨンに見守られウンスのおおらかな子育てでのびのびすくすく成長しているだが公主の立場のミレは違ったお付きの女官や武閣氏はミレ公主の一挙手一投足に気を配り危ないことはもちろんしないやらせないだからタンがミレ公主の遊び相手を務める時はのびのび遊ぶと言うよりはいかに大人しく時を過ごすかと言うことが大切になるこれは子犬や子馬と戯れたり走り回った
輿に揺られて向かう王宮への道は紅色や黄色に木々の葉が色づいているタンはチェヨンの膝の上に立って窓から移りゆく外の景色を眺めていた冷たい風がタンの柔らかな髪をふわふわとなびかせたウンスは朝からたんまり作ったケランマリ(卵焼き)に我ながら良い出来だと満足気螺鈿細工の小ぶりなお重に鮮やかなケランマリを詰め悪阻で食欲のない王妃様に一口でも召し上がって貰いたいと言う姉の心境で膝に抱えているタンはすっかり気に入ったケランマリの匂いに鼻をひくつかせウンスに言った
연말연시年末年始チェ家徒然に☆*゚゜゚*☆*゚゜゚*天界式の行事にはすっかり慣れっこのへジャではあったがさすがに今日はへとへとだった奥様ウンスが若様タンのために天界式のクリスマスぱーちいとやらを開きたいと言い出しその準備に数日追われぱーちい最中は料理と接客に追われたなんでも天界にはサンタハラボジという神様がいて子供たちに夢を運んでくるというチュンソクとポムの子供ミョンやアン・ジェ一家の子供たちそれに屋敷の近所の子供や育児園の子供たちまで
こうも忙しいと体が二つあっても足りないねぇヨンマルリョンシ(年末年始)を控え年末の大掃除や買い出しやら仕立物の仕上げや新年の準備とやることが山積みでヘジャは休む間も無く働きほっと一息の休憩どきにソクテ相手に厨房でぼやいていた奥様のお昼が済んだらヨボや買い出しに行きたいんだけど荷車を引いてくれるかい?年の瀬の市は混んでるだろうねぇ昨日は宴のお客様から鶏肉の差し入れがたくさんだったから一日鶏肉ざんまいだけどいくら若様がお好きでも
それは思い返せば奇妙な出来事だった。いつもの朝、いつもの風景ではあったが何処か空気が違う。シンは目覚めて感じた胸騒ぎにすぐ傍で安らかに眠るチェギョンの手を握りしめた。『…ん…シン君?どうしたの?』『いや、、何となく…寒くないか?』『大丈夫…もう少し…このままで』?『ん?』『だから、もう少しこのまんまでいたいなって…離れたくないの…』チェギョンは腰に腕を回すと顔を隠すようにシンの胸に丸くなった。『…尚宮から聞いたか?今日の午後は国立博物館の竣工パーティーがあるが…来れそうか?』
決まった時間に目が覚める。いつの頃からかそうであった。つい今し方眠ったかと思えば目覚める。浅い眠りが日々である。妻の会見から何週間経過しようとも騒動の前も変わりなく朝から忙しない。休む暇なく横殴りに仕事や問題に取り組む。ようやく自分の時間が出来るのは午後三時。帝国グループの自社ビルの高層階からの眺めはまるで世界を手に入れたと見まごうものである。『そんなもの…驕りでしかない…』凡人ならたったこの高層階からの景色に神にでもなった気分だろうがキムウォンはそう思えなかった。あの日
得体の知れない不安におそわれたままのチェギョンは今しがた去っていった青年ヨナを思っていた。『他人じゃない…』単に弟に似ているだけではない。。夫シンが嫉妬心に苛まれる程、チェギョンの中でヨナという青年にはどこか近しい感覚を覚えていた。しかし、去り行く真際にチェギョンに接近した事で、チェギョンは全くあり得ない事に気付いてしまった。『そう…だってシン君に似てるのよ…似てる訳ないけど…でも似てる…』不可解で霧の峠を歩んでいるように不思議な感覚である。雲の中にいるようで、それでいて意識はハッキ
まずは腹ごしらえねタンの夕餉はヘジャに頼んできたらたまにはお店に入ってみたい市に着いてウンスのはしゃぐ顔を久しぶりに見たとチェヨンは思ったタンが生まれてからは生活もタン優先でお酒が好きなはずなのにお乳のために酒も飲めなかったし買い物に連れて来たのはどれくらい前であろう?このところは授乳も減りタンが甘えたい時だけ乳を飲むようになっていてやっと舐める程度の飲酒を解禁したウンスせっかくだ今宵は飲むか?うーん?でも帰ったらきっとタンがお乳を欲しがると思うの
キム・タンはとある町の駅に降り立った。周囲を見渡すと中規模の繁華街がある。高層ではないがビルは立ち並び遠くに目をやれば緑豊かである。何処か懐かしい、ノスタルジックな佇まいの建物が多い。駅から数分歩き角を曲がると大小の露店が乱立していた。『兄さん!ちょっと!うちのトッポッキ食べてきな!』屋台の中からの声掛けに驚く。『あ、、いえ…今は』『なんだい!そんな細い身体で!女の子にモテないよっ』『…おばちゃん。。一人だけにモテてるからいんだ。。それに、脱いだら凄いんだぜ?俺』タンは肩をはだ
チェヨンが密かに都に向かった翌日から崩落の詮議はパク・インギュが先頭に立って行われ急に羽振りが良くなった役人やチェヨンの国境政策に対し不満を口にしていた役人を捕らえて厳しく取り調べを行なったが数日経っても皆なかなか口を割らなかったそんな折イサは医員のオ・アムがこのところ食事の文句を言わなくなったことに気がついたそればかりか時折何処かに出かけては夜遅くに帰って来ることもあるまさかオ・アムが賄賂を受けた内通者とは考えられなかったが典医寺の中でも虚栄心が強い男
いかがしたのだ?夜遅くに帰ってきたチェヨンは廊下に出て夜空を見上げる妻ウンスの姿を見つけ尋ねた空を眺めてたウンスは微笑んで振り返り夫に告げた妊娠もそろそろ五カ月少しだけふっくらして来た腹の辺りを見るとチェヨンはなんとも言えない幸せな気持ちになるが心配も増すと言うもの体が冷えぬか?そよぐ夜風が妊婦の妻には良くないのではないか?過保護な夫は妻に尋ねた大丈夫よ毎日暑いわやっと涼しくなってきたところよそれに妊婦
いつものように王宮に向かう輿の窓からウンスは空を見上げた灰色がかった空がウンスを見下ろしている今日は雪になりそうねそうだなチェヨンもウンスの肩越しに空を見上げて頷いたウンスの髪の香りが鼻腔をくすぐる流行り病も蔓延してるしタンも罹らないように気をつけなくちゃネ〜〜典医寺は連日患者が満員御礼だそうだ病の予防にあとで集賢殿にテチュチャ(ナツメ茶)を持って行くわ患者さんに飲ませるのにトギが中心になって
その日の空はどんよりと黒ずんだ雲に覆われ、さしずめこの王世子である私の気持ちを表しているのだろうと仰いだ。マカオから宮に戻ったシンの沈む心の原因は相変わらずの「妻」の仕業だった。誰の差し金でも、大人の都合での二人ではなくただの「イ・シン」ただの「シン・チェギョン」で生涯を共にすることを誓った。慎ましく、されど温もりのある結婚式の後、彼女は一向に連絡をしてこない。元々公務の合間を縫って皇太后である祖母と共にチェギョンを訪ねた。当然すぐに戻らねば公務が滞る。その事を察して連絡してこない
ぎゃ〜〜ぁ〜〜!屋敷が揺れるようなウンスの悲鳴があがったイムジャ!イムジャ?イムジャ!昨夜から朝にかけ思うままに新妻を愛しみとろとろとまどろんでいたチェヨンは冷水を浴びたみたいに背筋が凍りつき布団からはね起きると鬼剣片手に閨を飛び出した嫌な妄想が広がる元からの刺客かはたまた徳興君の仕掛けかいやウンスを妖魔と罵る王宮に巣食う輩の仕業やも知れぬおのれ!何奴!チェヨンは長い廊下を駆け抜ける目指すはウンスの声がする厨房先ほどまでの余韻が吹っ飛び腰の気だる
『それでは、私の病気はあまり良くないと言うことですか手術などはしても無意味と言うことですか?』ヒョンジュは、医師と向かい合う。医師は机上のカルテとタブレットでヒョンジュに説明をしている。『…貴方の場合、遺伝性のもので言いにくいのですがこの国には未だこれという治療法がなく、ただ発作が起きにくいようにするしかないんです。大人になってからの発症というのも…その引き金が必ずあるはずですが…最近何か強いストレスや不安などがありましたか?』『それは…』『ストレスは万病に悪影響なんですよ?今回は弟さん
寝所に朝日が差し込んで朝から暑い腕の中で寝ていたはずのポムは暑さゆえかころころ転がりひんやりした床の上で眠っていたまったく子犬でもあるまいにチュンソクは笑みがこぼれたこうして見ているとまだまだ子供で昨夜の妖艶さが嘘のように思える起き上がろうとして少し腰が痛むことに気づいた二人目を欲しがるポムの望みを叶えてやるため少しばかり頑張り過ぎたようだ気が張る役目に追われゆっくり夫婦の営みもできない毎日を見兼ねたのか?珍しいことに昨夜は上官チ
底から⑥ヨンは俯いていた顔を上げ、立っている場所を理解すると身体を強ばらせた。自分は何時の間に湖の中に入っていたのか。魚釣りをする為に来た筈が無意識にここまで入ってしまったのだろうか?手を見ると竿も籠も持っていない。なのに、ここまで入ったというのか?「隊長ー!」声が聞こえ其方を見ると慌てているテマンが叫んでいた。「・・・参った」自分にか、弱くなってしまった精神にか。ヨンは身体半分ずぶ濡れになり微かに重くなった身体を動かし、バシャバシャと音をさせ湖から上がって
本日其の四十六を先にアップしておりますそちらからお読み下さいませ*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆真っ赤な婚礼衣装を身にまとい窓辺に佇む女人の後ろ姿ポムは兄パク・インギュを控室に連れて来た婚礼が始まってからでよいではないか婚礼の前になぜに顔を会わさねばならぬそろそろ王様がおつきになる頃お出迎えせねばぶつくさポムに文句を言うインギュに対しポムは言い返したヨルム様はお兄様に御用があるのです今会わないと後悔するでするいいのですか?何をあらたまっ
チェヨンとお供のテマンそれに集賢殿の部下パク・インギュは国境の丁度真ん中に位置する蒴州郡守ヨンファの夫でもあるキム・ドクチェの領地に簡素な屋敷を構えそこを逗留場所にしていた我が屋敷にお越しくださればよいものをこのようなあばら家では医仙様にも申し訳が立ちませぬキム・ドクチェはしきりに恐縮したがチェヨンはまるきり意に介さないそれよりも気になることはチェヨンたち一行がこちらに着いた時にはすでに始まっているはずの普請がまだ始まっていなかったこと国
日の落ちた東宮殿は女官や内官が慌ただしく行き交う。『いたか?』厳しい口調で女官の一人を呼び止め、女官は思わず肩を竦めた。『いえ…殿下申し訳ありません…』女官は深々と頭を下げる。『……』自室を右往左往し、更に思いついた様に突然チェギョンの部屋へ向かうシン。大きな音を立て扉を開く『…何処に行った!』シンは立ち止まるとチェギョンのベッドへ腰を下ろす。天井、カーテン、部屋の様子を見渡すと溜息を漏らした。彼女が帰還した途端に色彩を取り戻した妃宮の部屋に改めて妻の存在感を知る。『…チ
うふふ朝ご飯を口に運びながら思わずにやけた昨日のチェヨンの唇の感触柔らかくてつるつるだったあ?唇荒れてなかったかな?ウンスは急に心配になったあとでリップクリームを買って来ようそんなことを考えていたらウネにまたからかわれたなによ朝から思い出し笑い?まったく嫌んなるわ幸せそうな顔しちゃって昨日も迫られたの?せ迫られたって?ウネもいるのにそんなわけないでしょう?あらあたしがいない時は何しているんだか想像ついち
今日は遅くなるから朝食を食べながらウンスはウネに言ったホワイトデーだもんねとうとう一夜を共にするの?ウネったらそればっかり私たちはもっとゆっくりでいいのそんなんじゃないからねほらバイト追加で頼まれたって言ったじゃない?そのあとヨンとご飯食べて来るだけよふーんだから違うからね帰って来るしふーんなんだか嫌な言い方ウネこそ今夜も電話デート?まあねお互い幸せってことでまあいいじゃんうん二人は微笑みあったあ!ヨンが来ちゃうウネもう行くね大学から
チェ尚宮は至福のひと時を過ごしていたミレ公主のお昼寝時間となり王妃様も一緒にお休みになられたのでタンを自分の部屋に連れて行くと密かに用意したおもちゃをタンの目の前に置いたおお〜あう〜〜タンは驚いた声をあげすぐに興味を示したそなたの父親もこれが好きであったマ〜マ〜そうじゃマル(馬)じゃチェ尚宮はうれしそうに微笑んだそれはずっと探していたチェヨンの愛馬チュホンによく似た栗色に塗られた木馬タンをひょいと座らせるとすぐにゆらゆらと揺れ始めたあうあうあ〜〜
大丈夫だからほんとに平気なのよウンスは育児園に向かう輿の中でチェヨンとさっきから押し問答を繰り返していた雨がちな天気だが青い水菊(スグク)が沿道に綺麗に咲いているならぬそのような固い座席にイムジャを座らせておけるか?よいからこちらへヨンがいない時はタンと二人こうして乗っていたんだからほんとに過保護!変わらないわねウンスは短い移動だから一人で座っていられると意地を張りチェヨンはそれが心配で膝の上に座らせようと躍起になっていたそれに恥ずかしいじゃない
これじゃあ男の子と何にも話せないわウンスはふぅとかわいらしくため息をついた大教室の座席に座る二人ウンスの少し怒った横顔を目を細めてチェヨンは見つめたとっくに免除になっている基礎科目なのにウンスの隣を陣取って近寄る男ににらみをきかせるチェヨン綺麗な顔をした少年なのになんだかすごく威圧感があってみなウンスのまわりからそそくさといなくなるねえ番犬じゃないんだしそんなに怖い顔しないでよそれに医学生同士なんだし男の子とだって話を
ヨンドはバイクを走らせながら己の背に体を預けしっかりとしがみつく少年に保護本能を刺激されていた。目の前で痛めつけられ、傷つき更には寒さで震えている。そのどれをとってもヨンドには何かしらの手助けを必要としている相手だと認識していた。過去の自分では考えられない思考である。大人になれない脆弱な精神であったあの頃は好きな相手にまで嫌がらせをする日々だった。様々な痛みを味わい、弱き者には手を差し伸べるのが真っ当であると知った。元来お節介で親分肌。救いの手を差し伸べるのは強き者の責務とさえ考えるように