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キ・ジェミョンの視点から。一人の記者を追いかけていた。なぜ。あの日の出来事を知っているんだ。お前は何者なんだ。「おい」「きゃ」肩をつかんで壁に押さえつける。「どうして‥知っているんだ」あの日の出来事を。「私は」怯えた顔を向けてきたがかまうものか。さらに問い詰める。「父との花火を見に行く約束していたこと。母がどこにもいくことができくなったことも」首をふりながら涙を流した。「いえない」チェヨンがかけつけると思った通りになっていた。すぐにその男を襟をつかんで引き離してやる。
起きた時にはすでにヨンの姿がないためヨンが連日自分に添い寝しているとは夢にも思っていないウンスヨンに抱きしめられて眠る夢を見るなんて無意識でもヨンのことが気になっているのねでもお陰でぐっすり眠れたかもだけど現実は奥方がヨンの腕の中で眠ってるのかしらヨンが屋敷で奥方とどう過ごしたのだろうかと内心では気になりもやもやしていた朝から妙に張り切ってジウォンらと石鹸を乾かしマンボ姐と相談して選んだ瓶に化粧水を詰めていたウンス皆はウンスの空元気に気づいており少
朝が来てウンスが目覚めた時にはすでにヨンの姿はなかったしかしこれまでと違いヨンがずっと自分と一緒に夜を過ごしていると知ったウンスは心の余裕ができたのか鼻歌まじりに朝の身支度を整えていた「ケ〜セラ〜セラ〜」気怠い体もヨンに愛された証だと思うと嬉しく感じるウンスヨンとミンソが四阿で抱擁していたことやチェ家の屋敷でミンソに言われた言葉が時折脳裏を過ったが…あの奥方には申し訳ないけどヨンは私のところに帰ってきてくれるって確かに約束し
ヘジャはなんだか落ち着かなかった着慣れないチマチョゴリもそうだしいつもは差すことのない紅もそうだし簪もやめておけばよかったと後悔した着飾っても奥様のように美しくなれるわけもないのに期待した自分に失笑するソクテは振り返ることもなくヘジャとオクリョンの前を歩いていた旦那様が奥様にいつも言うような「綺麗だ」なんて言葉望みはしないけどせめてどう思ったかぐらい聞かせてくれても良さそうなものをそういや昔から愛想がなかったっけ・・・ヘジャは前を行くソクテの背中
「オンニ私当分の間オンニの警護をするよう大護軍に頼まれたわ」「ほんと!?うれしいジウォナよろしくね」ウンスはジウォンを抱きしめ喜んだマンボ兄妹に百年前のシンとの縁を話すと二人は驚いていたが「これも手裏房との縁さねシンが兄でジウォンが妹ペクは親友だっていってるし天女はうちらの娘みたいなもんだよ」「そうだな此処は高麗での天女の実家だな」マンボ兄妹の温かい言葉に励まされウンスは笑顔を見せた
部屋に戻るとチェ尚宮が火鉢を運び入れ炭を起こしていた「叔母…チェ尚宮様来られてたんですね」ウンスから聞き馴染みのない呼称で呼ばれ違和感を感じたチェ尚宮「寝てなくて大丈夫なのかい?まだ体調が万全でないのに其方はすぐにあちこち動き出す故王妃様も心配されておったぞ」「チェ尚宮様また迷惑かけてごめんなさい王妃様にもご心配おかけして…」「ウンスや王宮内だからと堅苦しい呼び名で呼ばなくても良いぞ」「え
略式でいいので縁だけは結ばせてあげようと皆が願う。王と王妃の優しさだった。何も覚えていないウンスだったが心よりそれを願っていたのはわかった。「やっと・・やっと・・ここまでこれた」心の中にいるもう一人の自分が確かにそういう。ありがたいお経と縁を結ぶためのお酒を二人で分け合い飲んだ。「そして・・こちらを」お寺の住職さんがウンスとヨンの手首に数珠をもたせてくれた。これで二人の縁は永久に結ばれたという。ずっと用意してくれていたのだとわかる花嫁の赤い衣装。それを身に着けて隣に正装姿で
チェ・ヨンは近くの村の客棧へとウンスを連れて行った。ヨンは店に入るなり店主に一言二言告げると、勝手知ったるというようにウンスの手を引き、店の奥へと誘った。聞けばこの宿はスリバンが営んでいる宿屋のようだ。母屋から中庭に出てると、回廊があり、その先は別の建物へ繋がっている。中庭には色とりどりの花が咲き誇っており、その中には黄色い小菊の群もあった。ウンスはふと足を止めて、しばしその光景に見入った。そんなウンスの気配を感じてヨンも足を止め、ウンスの視線の先を見る。「綺麗ね」「気に
一寝入りしたウンスはチェ尚宮が来た頃には体調も回復していた王妃はウンスを迎えると自ら手を取り導いて食事の間へ嬉しそうに案内した「さあ姉様以前にお好きだと言われていたものを用意させましたゆっくり召し上がってくだされ」「まあすごく豪華だわ!あれっもしかしてあれはワイン?!わあ嬉しい!大好きなんです!王妃様お心遣い本当にありがとうございますじゃあ先ずは乾杯からしましょ王妃様叔母様も一緒に乾杯していいですか?」恐縮するチェ尚宮に最後は王妃
早馬として海州を発った同日の夕刻にはジョンフンは開京に入り満月台(マンウォルデ)に着いていた大護軍からの書状を無事王様とチェ尚宮に直接手渡し終えて安堵したジョンフンすぐにでもガインの待つ屋敷に帰ろうとしていたところチェ尚宮から声をかけられた「ヨン殿申し訳ないが半刻後再度康安殿へ参られよ」***呼び出しの理由がわからぬジョンフンは大護軍の書状に何か懸念の報せがあったのか…とすれば徳興君のことかと予測し
ヨンからの熱烈な口づけにうっとり溶ろけて身を預けるウンスをがっちり抱きしめそのまま寝台に引き込もうとしたヨンだがそんな思惑に気付かぬウンスは口づけの合間にヨンに訊いた「ねえヨンア夕餉は食べたの?」「いいえまだですが…夕餉よりイムジャが欲しい」「もうバカねマンボ姐さんがたくさん届けてくれてるのよ」ウンスの気が夕餉に向いてしまい内心ヨンは舌打ちしながら尋ねた「イムジャは腹が減っておるのですか?」「私はもう
「私はどこからきたのですか?」教えてください。という。「それは」ヨンは本当のことを話すのが怖かった。話したら自分から離れていきそうで。暗くよどんだ瞳をしてしだいに顔を伏せていく。「それほど‥話しにくいことなのですか?」「いいえ」自分が犯した罪をつきつけられるとはこのことだった。ふうと深く息を吐きだすと面をあげる。「わかりました」ヨンは初めてウンスを連れてきた日の出来事を話し出した。「どうして?」私を連れてきたの?と聞いてみた。「あの日は・・元より王様と王妃様を
こんなに酔って。ウンスはヨンの小言も聞いていない。それは初めてあったときみたいに。へべれけになっていた。車で家に連れて帰り鍵もきちんとかけてウンスを部屋に運んでいった。「困った人だな」「何か‥言った?」俺じゃなかったらどうするんだと怒る。正気を失い服まで脱ぎだす始末。本当にあの頃と同じようにぽいぽい脱ぎ捨てていく。「おい」まて。下着だけではない。それすらも脱ぎだす。しかたないのでヨンは毛布でくるんでやる。「やぁ・・あつい」それも邪魔だというようにはぎとろうとしている。
ヨン赤ん坊は?大丈夫?元気?調子が悪かったから赤ん坊たちに何かあったんじゃないかってずっと不安だったの次の陣痛に苦しみながらウンスは心配そうに尋ねて来たチェヨンはウンスの手を握り微笑んだ案ずるな元気だぞイムジャに似ておる日付が変わった頃に生まれた一人目のへその緒をチェヨンはタンの時のように小刀でパチンと切ったおぎゃ〜と泣いた赤ん坊の声母親の胎内から離れ人として独り立ちする儀式を経て新しい命の営みが始まる瞬間に立ち会えたことに
春になった。桜の花が咲き始めた。すぐに散ってしまう花びらたち。これを使って何かできないだろうか?桜の木の下に沢山の花びらがその色に染まっている。「綺麗な色」ウンスは何かできないかなといろいろ考え中。押し花・紅・練香水など。「ひまだし」つくってみよう。ウンスは庭先にあるそれを集めてだす。香りも使いたい。まずは桜の花びらを洗って・・かわかしてからだ。「なにをしているのですか?」今は花びらを乾かし中。「そうね」ないができるかはお楽しみ。一つは本をはさむためのしおりに
マンボ姐とペクを連れて賛成事キム家の裏口に着いたイルファ「そんなに緊張しなくても大丈夫だよイルファさん騙すんじゃない本当のことを教えてやるだけさイルファさんは合図だけ送ってくれたらいいよ」「そうだよイルファさんうちらが勝手に喋るからイルファさんは頷いてるだけであとは自分の荷物をまとめてくれてたらいいんだよ」***昨夜急遽チェ家の離れへと移り住むことになったイルファこれまでの使用人部屋とは雲泥
朝になった。違和感が。ウンスが枕だと思ったそれにすりすりしている。「起きたのか?」声が。枕がしゃべった?え?どういうこと?ていうか何ごと?ウンス足を開いてヨンの上で大胆にのしかかっていた。それだけではない。がっちりとはまっている。ぶるぶるして力が入らない。「やぁ・・ヨン?どういうことこれは?」プチパニック状態。ヨンのそれとウンスのそこが合わさったままだったのだ。半泣きで助けを求める。「ぬいて」動くと余計に刺激されてびくびく反応してしまう。「やぁ・・だめ」「覚えてないのか
懐かしい典医寺の外観ウンスの胸が高鳴ったこの地で一番長く過ごした場所ここもまたいい思い出ばかりではないけれどそれでも色々な思い出が湧き上がる扉に手をかけてゆっくりと開けると途端に鼻をくすぐる薬草の香りもくもくと上がる白い湯気に忙しなく動く医員たち今日何度目かの実感に浸る"本当に帰って来たんだ"テギルが居る奥の部屋へと進む間にすれ違う医員の視線を浴びて軽く頭を下げながら歩いた今のところ知る顔は無く少し残念に思いながら辿り着いたそこに身振り手振りで話すトギと寝台に
朝からテマンがやってきた迂達赤の衣を持ってきたのだしぶしぶ迂達赤の衣に着替え髪もまとめたウンスヨンはすでに着替えて少ない荷物をまとめていたが迂達赤二等兵ユ・ウンスの姿を見てにこっと笑い頭をぽんぽんとした何処となく朝から不機嫌そうなヨンだったのでその笑顔に安心しきゅんとしながらももしかして昨日寝ちゃったから拗ねてるのまさかね〜でも今日から兵舎でしばらくできないし…ってやだこんなこと考えちゃうなんて私の方が欲
「きゃっ!」弾かれたブーケは店を飛び出し外を歩いていた女性グループの一人の手に渡っていた「スクッ!おまえが弾くからっ!」「なにおっ!あたしが取ろうと思ったんだよ!」二人が言い争いになりかけた時手にブーケを持った金髪の背の高く青い眼をしたナイスバディな女性が入ってきた『ハロ~~ッ!これが中から飛び出してきたのですが…』「うおっ!外国人だ!誰か英語喋れないのか?」スリバンの男達が騒めいていた『あらっ!驚かせてごめんなさいね…今丁度ブーケトスをしていたの…』ウ
天候にも恵まれ、初日の行幸啓は順調に進んだ。連年の豊作により、暮らしぶりに大きな変化は無いながらも、民の表情は一様に明るい。反元政策のもと、元国の衰退に乗じて貢朝を廃止した功績も周知され始めたようだった。民は皆、隊列が通り過ぎるのを道の端で平伏しながら見送り、王様はその様子を垂れ絹から隙見している。声なき声に耳を傾けんとするが如き、真摯な眼差しで。俺は馬車の斜め後ろを追走しながら、五年前の王様との遣り取りを思い出していた。民はもはや誰が王になろうと関心もない。民どころか、護衛部隊の
予定通り白州の宿に入った一行元気のないウンスが心配なヨンは旅の疲れを取るためにも風呂好きのウンスに温泉をすすめたウンスはジウォンを誘い温泉に入ることにしたがジウォンはかなり緊張していた「ジウォナ温泉は初めてなの?」「いいえオンニ大人になってから誰かと一緒に湯に入るのが初めてなのだから恥ずかしいわ」「そうなのね私は此処に来る前にいたところで小さい子たちを湯に入れてたけどそういえば大人とゆっくり入るのは
「ユ先生これ、お口に合えばいいんですが…」テマンが遠慮がちに差し出した物を見るとウンスは目を輝かせた「ジャーキーね!!」干した肉を嬉しそうに受け取ると直ぐに口に運んだ辺りは暗闇に包まれ焚き火を囲んで暖を取った「でも凄いわね迂達赤って自炊までできるなんて」「俺たちは特殊訓練を受けてますから!」得意気に言うトクマンに焚き火を共に囲んでいた者たちで笑ったチョモがどこからかウンスの元にやってきて背中腰にそっと囁いた「テホグンの所まで案内します」ウンスはチラッとテマンと
気になってた。まるで私はここの人間ではないような違和感。「あの」口を開けるとその中に夕餉が差し出される。「あなたは酒も好きだと知っていますが」沢山食べてください。やせすぎです。心配そうにされてご飯やおかずを口に入れられる。「ですが・・もぐ」再びご飯とおかずを口に入れられる。あまり多くは食べれないのですという。動きが止まる。「少しずつでいいですから食べるようにしてください」優しい人。はいという。記憶がない。それはわかっている。「気になっていたことがあります」「なんですか」
ヨンは浅い呼吸を繰り返すテギルの体を倒し込むとしゃがみこんで膝と腕とでテギルの体を支えウンスに向けて声を張り上げた「イムジャ!早く治療をするのです!貴女しかこの人を助けられませぬ!!泣くのは後です!」涙が絶え間なく溢れる視界を覆う程潤んだ瞳をウンスは手の甲で拭うと唇を噛み締めて頷いた「ヨン周りを傷付けずに真っ直ぐ慎重に矢を抜いて前やったからできるわよね?」ウンスの言葉に頷くと慎重に矢を抜き去りテギルの体を横たわらせたテマンが持ってきたポジャギの中には現代の手術道
『見て!私の好きな花よ。たくさん咲いてるわ』その女人(ひと)は、俺の腕をしっかりと抱き込んで少女のようにはしゃぐ。咲き乱れる黄色い花に目を遣り、蕾がほころぶように笑う。ねぇ、覚えてる?私が貴方の髪に小菊を挿した時のこと。覚えております。大の男にあんなマネをなさるとは驚きました。あら、とーっても似合ってたわよ。似合いすぎて……。大層楽しんでおいででした。だって……ふふふっ……。凛とした香りが、ふわりと鼻先を掠める。それに呼ばれたように、俺は閉じていた目を開けた。秋も深まろうとい
夕餉後部屋に戻ったヨンとウンス扉を閉めるなりウンスを抱きしめヨンは口づけた「どうしたの?」口づけの合間にヨンと額を合わせながらウンスが聞いた「昨日まではずっと一緒にいたゆえ離れてる時間が長く感じて…イムジャのことが心配なのです」ヨンが苦しそうに答えた今日兵営に来たばかりなのにすでにウンスを見染めた輩がいる気がした「私は無事で今貴方の腕の中にいるわ」ヨンは首筋に顔を埋めてウンスの香りを深く
1病死・謎の死・・毒殺?妓楼での出来事・黒幕がいた・それは徳興君・医者犯人リラという妓女・妊娠した毒薬を飲まされいた・証拠は日記に全て書かれていた。2妓生の誘拐事件・・その後・・元に売られていた・・店ぐるみ・貴族犯人ムグンファ異変気が付く。スソ行方知らずになる。ほかの店も行方知らずになっている子がいると知る。元の役人と店の男が若い子たちを売っていた。3撲殺・顔見知り・ソンという男・身分はない・とある役人の屋敷の奴婢・ウンスの診察を受けたばかり・遠慮いらないとウンスは優しく診察をし
無事に婚儀をすませて報告もすみ住む場所は離宮のままとした。「よろしいですか?」もうまてないという。さすがにその意味はわかる。肩をつかまれて真剣な目で言われた。こくんとした。「夜が待てません」今すぐに寝室へいきたいという。ウンスはいろいろ悩んでいたが話す時がきたと思った。手を差し出された手に手をそっと重ねる。歩きていく場所は寝室への道。「その前に話をしたいことがあるます」ちゅと額に口付けをされた。「わかりました」あなたはどこまでも優しい人だった。寝室の寝台で
「組頭大護軍に話を聞けましたか?」部屋に戻ったサンユンの元に夕餉を共にしていた隊員らが集まってきた「ああ伺ったその前に…」サンユンは扉や窓を開けて人が居ないか確認しさらに「お前たち真実を知っても絶対に口外しないと誓えるか?」サンユンから問われた隊員はそれほど大事なのかと身構えた「もしも口外すれば俺は言うに及ばず大護軍も黙っておられぬだろうが聞く覚悟はあるか?」隊員らは俄かに緊張しだしたが